東京に向かった私。 朝早くに到着してしまったため、友人宅へ。 友達の子どもと遊びながら、先輩からの連絡を待つ。
「んー、たぶん19時くらいには出られます。どこで会いましょうか、行きたいところはあるかな?車もあるから、どこでもいいよ」
「もし門限とかあるなら、電車で新宿とかで待ち合わせだろうか」
「人様の家に真夜中とか帰ったらまずんじゃない?という意味!」
先輩から届くメール。 そのたびに胸がときめいて、もうドキドキしっぱなし!こんなかわいいところが自分にも残っていたのかと少し感動した。
約束の時間。現れた先輩。 車で先輩がよく行くお店に連れて行ってもらう。 その店には中学時代の後輩(私の先輩、先輩の後輩、私と先輩は二学年違う)がいた。 店長さんをやっているらしく、頼んでもないものまで出てきてお腹いっぱい。
二件目、えーとどこに行ったかな。普通の飲み屋さんだったかな。カフェっぽいところだったかな。とにかくぶらぶらと車で移動しながら(酒酔い運転です。危ないからやめましょう)、東京の街を案内される。
この街で先輩は仕事をして、生きてるんだーと思うとなんだかすごく遠くに感じて、先輩の手首をギュッと掴んだり…したかったな! できませんでしたよ、そんなことは。恥ずかしすぎて。
二人で飲んで、さて帰るかと時計を見ると三時過ぎてる。 もう電車ないし、弟の待つ先輩の家に帰ることに。つまり先輩の家に行くって言うことは、その先にチュウとか、セックスとかあるわけではなく、弟と仲良く川の字になって寝るっていうことで…。
しかもいつもは弟バイトのくせに、風邪ひいて寝込んでやがった!(病人に対して失礼)
その事実を知ってる限り、先輩から家に誘われてもその先にはなにもないと言うこと…。
「さー帰るかー」 「うん」
二人の時間がものすごく名残惜しくて、車の中で先輩のジャケットを奪って顔を隠しながら喋ってみたり、先輩の過去の彼女の話を聞いてみたり、私の昔の男の話(先輩も知ってる人)をネタにエロトークしてみたり。
「で、シエは中学の時に○○とやっちゃったんだっけ?」 「やってないってば!なによそれ」 といじけてみたり。
そんな私に強烈な尿意が襲う! もーすっごくすっごい尿意! もともとお酒飲むとトイレが近くなる私だけども、その時は、先輩といる時間を長くしたいばっかりに、 「トイレに行きたい、トイレに行きたい」 と駄々をこねることにした。
「なんだよーシエ。我慢しろよー」 「できなーい。もれるー」 「うわーコンビニないわー」 「うーもれる…」 「家までもう少しなんだけど?」 「間に合わないー!」 という会話を繰り返して…
その言葉を待ってたんだよ! なんてことを悟られるわけにもいかないので、
「…ウン」 と少しかわいこぶって言ってみる。 もちろんジャケットを被って。
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