今の仕事になって半年が過ぎた。 配送するエリアは日替わりなので、たまに以前勤めていた会社の 近くを通ることもある。 ある日、近くを通ったら懐かしいラーメン屋が目に入った。 「ラーメン二郎」という、いつも行列をつくっている評判のラーメン屋だ。 ふとテントを見ると、これまた懐かしい痕跡が残ってて笑えた。
今を遡ること5年ほど前、このラーメン屋の前を通ったときに テントの異変に気づいた。 ここのテントは黄色いシートに赤い文字で屋号を書いているのだが この日に限って「ラーメン三郎」になっていた。 よく見ると赤いガムテープを誰かが貼ったようだ。 隣が大学なので、学生がいたずらでもしたんだろうと思っていた。 当然、翌日には店主によって、このテープは剥がされていた。 しかし、その次の日、今度は「ラーメン生郎」にされていた・・・・。 ここまでくるとさすがに笑える。当然、店のオヤジは剥がす。 しかし学生も負けちゃいない。 また貼る→オヤジ剥がす→学生貼る→オヤジ剥がす・・・・・ この無間地獄とも思える熾烈な争いはいつまでも続いたのである。
そしてひさしぶりに通ったこの日、一応オヤジ側が剥がした後の テントを見たのだが痕跡には「ラブメン生郎」の文字がはっきりわかる。 (そうか、俺の見ない間に闘いは熾烈を極めていたんだなぁ・・・) と、過去を思い出しながら一人でほくそ笑むきゅべでした。
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