under one umbrella

2004年10月26日(火) 前ほどに


寺島が笑えるならまぁいいか、
とは、さすがに思わないのだけど、
それはあたしとしなくても彼が笑えるようになったからってだけで。

どこかで、まぁいいか、って思ってる自分は、
否定できない。



何度唇を重ねても。
何度抱き締められても。
前ほどに幸せに酔えない自分が、嫌だった。
あたしが欲しいのは、本当の言葉で、
行動で、証で。




体なんて信用できなかった。
寺島の体の温度さえも、あたしは受け付けなかった。
キスも、あたしを抱き締める腕の力も、
全て、ただセックスをしたいがためのものなんじゃないかって。
終わったら、全てが嘘になっちゃうんじゃないかって。
そうじゃない、って言う寺島の前で泣くことは、
やっぱり出来なかった。





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寺島はそんなあたしに気づいてはいないだろうし、
どちらで呼ばれようとも、関係ないのだろうけど。



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