『ひだまりの詩』という曲が、ヒットした時期があった。 その当時は、漠然とイイ曲だなぁと思って、だから売れるんだと思っていた。
寺島と別れた後、何でだったか、その曲を聴く機会があって。 サビの部分は、もうボロ泣き。 そのときになって初めて、こりゃ売れるはずだわと思った。
メロディラインはたまらなくせつないのだけど、不思議と癒される。 思い出を浄化するような涙が、後から後から流れてく。 多すぎてここには書ききれない、寺島とのエピソードが頭に浮かび続けて。 あたしは愛されていたんだと、胸がつぶれるほど実感させる。 ひだまりだったということは、彼は太陽だったんだなぁなんて。思ったりして。
あの1年、あたしは本当にひだまりのなかにいた。 そしてそれを知っていた。 それなのにどうして、自分からそこを出てしまったんだろう?
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