ぼんのう
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2004年10月16日(土) やっと観たよ・・・

「華氏911」

政治信条は別として、マイケルムーアのファンである我輩がなぜ、今の今まで観る事ができなかったと言うと、単に時間がなかっただけ。

で、感想?




んー・・・一言で言えば、マイケルムーアらしさが
全くなかった


「ボーリングフォーコロンバイン」にあったような、『問いかけ』はなかった。「ロジャーアンドミー」等で観られた、アポなし突撃も皆無だった(議員が会館から出てきたところを捕まえるシーンはあったが、あれはアポなしでも何でもない)。表現の拡大パロディーもなかった。そして何よりも、がっかりした点として、

最初から悪人が決まっている

という点であった。

マイケルムーアがブッシュ大統領を批判する側であるのは判るが、そればかりに終始してしまっている表現・・・エルウッドが探偵映画を作ったら、こうなるような感じで、納得できない。
それ以前にマイケルよ、クリントン政権の時も、結構批判していたよね?


要するに、マイケルムーアは、時の絶対権力に対して、条件反射的に笑いコケにするだけの作風なのである。ただ「華氏911」については、笑いをとることを忘れ、誇張したパロディ技法を止めてしまい、単なる批判映画にしてしまった。この底の浅さは、かえってブッシュ政権を利することになるのでは?・・・そう感じてしまった。


批判する側から、批評される側になってしまったムーアが、初心に帰る事を強く望みたい。
栄光と成功体験に乗ってしまうと、かならず破局が訪れる。



今のゲーム業界に対しても言えるけどな。


ANDY 山本 |HomePage

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