tdd diary

2014年02月20日(木) 糸と棒

今季の冬をもってして、私はもう完全に星の数ほど世界に溢れる毛糸の森に迷い込んでしまい、どれもそれぞれに良く見え、もはや自分の好みがどんなものだったのかもあやふやになって来ている始末です。毛糸は毛糸屋で買っていれば良かった頃が今となっては懐かしいくらいです。

第一波はやはりデンマークのHolst Garnでした。


コットンとラムウールの混紡の細めの糸、ウールの糸、アルパカの糸などを、それぞれに合わせやすく豊富な色数で販売しているのがデンマークの毛糸メーカーではなく、もともとデンマークで普通の会社勤めをしている女性が個人で作って販売していたと知った時は震えがきました。

もともと個人でウールを紡ぎ、個人で染めるというのはもっと小規模なものというイメージが強くありました。小さな規模での毛糸の販売は主にアメリカ人の編み物好きが昔からやっているのはよく目にしていました。いわば毛糸のインディーズというか、自分でキンコーズでプリントしたジンというか、そういう手作り感が売りのものというのがhand spun、hand dyedの毛糸の基本という感じだったところに来て、この人は違った。色数の豊富さとロット管理をきちんとしていることと、どうやって手に入れているのが原糸のクオリティも良かったのでフランスを中心にヨーロッパでちょっとしたブームになり、そこからは日本に来るのも早かったイメージです。国内で扱い始めたところももちろん、デンマークからも簡単に個人で買い物ができて、インターネットで買える便利さを実感。糸が良ければお客さんは続けて買うので、新色も出て売ってるところも増えるというトントン拍子なイメージでした。つづく。


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hatori [mail]