2008年03月20日(木) |
happiness is a sad song |
放送があれば何度となく観ている「まあだだよ」を、引っ越しをしてから初めて観た。空襲で家を焼かれた先生が小さな小屋で暮らすシーンがいつも好きだと思う。梅雨の時期の雨のシーンから夏が来て秋が来て冬が来る。
お月様えらいな お日様の兄弟で 三日月になったり まん丸になったり 春夏秋冬 日本中を照らす
黒澤映画好きは、たいがい「まあだだよ」を駄作だと言う。黒澤明の他の作品ももちろん素晴らしいんだけど、この「まあだだよ」は他の作品とは違って、私のとても近くに感じられる大好きな映画。原作が内田百けんだということもそうだけど。人の暮らしの中の小さな幸せがどれくらい大切かということを、どうしようもないけど大好きな先生が好き勝手にやっていることでみんなが教えられていく。
「上質な暮らしとは、プチハッピーのミルフィーユ」だと、小山薫堂が朝日新聞で連載していた深沢直人との往復書簡の中で言っていた。プチハッピーはどこにでもある。図書館の棚に並んでいる本の中の言葉にも、10年前から聴いている大好きなcdの中の音にも、おいしいご飯にも、人との会話にも。
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