2003年02月21日(金) SPORTS Yeah!

記事は密着ドキュメントと題してるだけあって
インタビューより、
選手の周囲の人に対する聞き込みを主に書かれてます。
モリシとアキに関する記事が半々くらい。

モリシに関しては、チームが昇格した際に色々なところで
特集やインタビューがあったし、
周囲に見せる態度に大きな表裏がない人なので
目新しい事柄はあまりないのですが、
>現役は1年でも長く、這いつくばってでもやりたい
というモリシの言葉に心打れたり。
30歳。一般社会ではまだまだこれからという歳ですが、
サッカー選手であるモリシは、もうそんなことも
考えなきゃならないんですね…。

アキに関しては、「内輪での彼はこうです」とか
「実際はこうです」ってのがやっぱり暴露(?)されてて
読んでで笑ってしまいました。
本人が「半分無理やり」と言っていたキャプテン就任は、
>だが実は西澤は指名をされる前から、今シーズンは
>自ら進んでキャプテンを志願するつもりでいたという。
って、書かれてるし、就任時の記事でもまた
「声出さない主義」って書かれてたけど、嘉人に
>「最近いっぱいしゃべるんですよ。今日なんか試合中に
>結構声出してるし、それが可笑しくて笑いを堪えるのに
>必死でしたよ。意表を突かれました」
とか言われてるし。
こんなの読むと、あー、やっぱりアキだなーと。
初めて知ったころはこんな彼にヤキモキしたものですが、
今じゃすっかりこんなアホなところが愛しいです。(笑)

W杯のメンバー入りについても書いてありました。
アキにとって精神面での大きな転機になった、と。
大きな自信を得た、と。
これはDVD「6月の勝利〜」を見たときに
感じていたことなのですが、
代表合宿の初日にトルシエとアキが顔を合わせた際、
トルシエがアキに「今はさっぱりした顔をしている」
「これでいい切り替えになるだろう」という趣旨の
言葉をかけているシーンがあるんですね。
これを見たときに、海外で成功したとは言いがたい状況で
緊急帰国してきて、代表でアピールしようと思っていた矢先に
今度は盲腸。
メンバー発表の時点で歩くことすらままならなかった。
「それでも自分が選ばれた」というのはどんなにか
彼にとって大きな力になっただろう、と思いました。
そして選ばれていなかったらどうなっていただろう、と。
もしかしたら、トルシエはそこまで考えていたのだろうか、
と彼のセリフを聞いて考えてしまいました。
もちろん、トルシエが彼を選んだのは
それだけが理由じゃないのはわかっているけどね。

本当にアキがキャプテンを指名される前から志願しようと
思っていたのか、私には知るすべもありませんが、
同じ人物でも記者の切り口によって全く違う人間像が
出来上がってくるのがマスメディアの面白いところで、
実際に選手に話を聞くことの出来ない我々は、その人のことを
メディアの色眼鏡を通してしか窺い知ることは出来ません。
2つの記事に違うことが書いてあったとしても、
どちらが本当なのかはわからないし、
見方によってはどちらも本当かもしれないし、
逆にどちらも本当ではないかもしれない。
仮に本人に接することの出来る環境にいたとしても
本人だけが心中に抱えていることだって当然あるでしょう。
それを踏まえた上で、それでも我々は報道の一つ一つに
一喜一憂しながら彼等の動向を追い、応援し続けるのです。


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やまいぬ