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今に始まったことではないのだが、学生さんはリクエストが苦手である。以前も「テンプレート不足」という日記を書いた覚えがあるのだが、待っているとそのまま与えられる、自分中心に育っている、というのもあって、相手を動かして自分の要望をかなえるという能力が育っていない。 先日、2週間の猶予のある課題を出題し、1週間後の授業でリマインダとして、次週提出の際の注意事項を説明した。「質問はありませんか、ないなら終わります」と言って終わったところ、一人の学生がつかつかと近づいてきた。 その学生は、先週忌引きで休んだことを次げた後、 学生A「先週休んだんで、課題って言われても何のことかさっぱりわからないんですけど。」 私「そりゃ、そうでしょうねぇ…。」 学A「…。」 私「…。」 学A「…(゚Д゚)」 私「…、で、私にどうしろと?課題内容を教えろ、ということですか?」 学A「はっ、できれば…。」 私「課題はあーたら、こーたらで、どーちゃら、こーちゃら、です。」 学A「わかりました。」 私「…(お礼の言葉もなしかよ)…」(ト:じっと学生を見る) 学A「…(視線に耐えかねて大声で)わかりましたっ!」 で、学生Aのすぐ後ろに並んでいた学生B。 学B「質問なんですけど。」 私「あなたも同じ質問ですか?」 学B「違います。先週休んだので課題を教えてください。」 私「(同じじゃないか、後ろで聞き耳立てとけよ)課題はあーたら、こーたらで、どーちゃら、こーちゃら、です。」 学B「わかりました(にっこり)」 私「…(やっぱりお礼の言葉はないのね)…」 さて、レポート提出の日。授業前にレポートを一番前の机に提出させておいた。その隣に遅刻者用に今日の配布資料と出席カード。授業が終わって撤収準備をしていると、学生Cがレポートを手にやってきた。 学C「あの、これ、他の人の持ってきちゃったんですけど。」 私「???休んだ友達の分を持ってきたってことですか。」 学C「いえ、あの、間違えて他の人の分を持ってっちゃって。」 私「…(-"-)」 学C「…(="=)」 私「つまり、あなたは遅れてきて配布資料をとったつもりが、他の人のレポートを持って行っちゃったので、今日の配布資料が欲しい、ということですね?」 学C「そうです!ありがとうございます!」 いつまでも原因を繰り返し言っていても、要望を言わなきゃ伝わりませんてば。 かと思えば人が話しているときに、いきなり割って入るのも日常茶飯事。授業が始まって話をしていたら、遅刻してきた学生が話している私の前にいきなり立ちはだかって、電車の遅延証明書をぬっと突き出してきた。世の中キミを中心に回っているんじゃない、証明書だけを出されても名前もわからないし、何しろ人が話している最中にいきなり、さえぎるようなまねをするんじゃない馬鹿者!と言いたいところを、かろうじて最後の「馬鹿者」だけを抜いて諭すと、「はぁ」と言いながらの席に戻った。授業を再開するとまたも教室に入ってくる学生がいて、まっすぐ私のほうに向かってくるのを視界の隅で見ていたら、近くの学生が彼の服を引っ張ってその場にとどめ、事情を説明していた。あとでその引き止めた学生をほめたら嬉しそうにうつむいていた。かわいいぞ。 それにしてもその二人、いつも態度が悪いというほどではない程度に困ったちゃんなのだが、電車遅延が理由で遅れてきたのはその二人だけ。他はどれだけ態度がいいのか。
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