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今回の地方大学での集中講義と専門学校と、両方に共通して感じるのは温度差である。プロパーたたき上げのスタッフと、彼らの上司にあたるよそから移ってきた人たちの間に温度差がある。 私やそれ以外によそから呼ばれてきた人たちは、本来の職能以外によそ者が身にまとっている雰囲気や情報などを持っていて、そこに手間隙かけて呼ぶ理由が一つあるらしい。そこに理由を見出すのはやはりよそから移ってきた人達で、いわば井の中の蛙のように回っている業態によそ者が何らかの刺激を与えるだろうという期待を持っている。そう考える人達が権限も持っているので、人事もそのように回っていくのだが、当然たたき上げスタッフの人にとっては、よそ者は手間を増やすだけの招かれざる客というか、闖入者としてとらえられているのだろうと思う。 文化背景的に同じルーツを持っていた人達が、自分たちのルールで平和に物事を回してきたのに、なぜわざわざ勝手のわからないよそ者を入れる必要があるのか、自分たちの考える目的への最短ルートを却って阻むものではないか、と多分そういう風に思っているのだろうなと、なんとなく肌で感じる。おそらく彼らの上司の人達は受講生よりむしろスタッフに、よそ者のまとっているものを刺激として受け止めてもらいたいと感じて、あわよくばそれを盗めと思っているだろうに、そういう気配は一向にない。みんな忙しいから仕方ないよねと思いながら請け負った分だけ仕事して、礼儀正しく遇されて愛想よく通う。
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