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テレビや新聞は見ていないが、JR事故の関連のニュースをWebでむさぼるように読んでしまう。我ながらいったいなにを求めているのか、よくわからないがただ気持ちが焦る。まだ車内に取り残されている人たちが早く助け出されるように願っている。 今回の事故は日本の現代社会の生んだ悲劇で、時間通りに運行されなければいけないという強迫観念で、どんどん誤った方向へ誰もが流れていたさなかの出来事なのだろう。特にJR西日本の勤務管理が厳しかったのかも知れないが、会社による締め付けは氷山の一角なのだろう。会社は、時間に遅れると客の信頼が失われるといい、遅れが出た運転士は罰せられていたと報道されている。懲罰を恐れてなんとかつじつまあわせをしようとしていた形跡も明らかになっている。スピード面での信頼のほうを安全面の信頼より優先してしまった企業体質も問題だが、しかしそういう風に追い込んでしまったのは、社会全体ではないのか。 時間通りに来るのが当たり前、本数が多くて当たり前、もちろんそこには根拠のない安全神話がある。運行に遅れが出ると駅員に食って掛かる乗客も、今回の事件で安全が確保されていないと憤りをあらわにする乗客も、実は同じ人たちなのではないか。今回被害を受けた人たちは、直接事故の被害にあっただけでなく、同時に行き過ぎた現代社会の犠牲ともなってしまった。 今回の事故では通学途中の若い人たちの悲報が相次いだ。新学期が始まってまだ1ヶ月も経たないのに、ただ学校に行こうとしていただけで理不尽に人生を奪われてしまった。関係者の心痛は計り知れない。 飛行機や自動車に乗っていての事故ならばまだしも、ただ通学電車に乗っていただけで、なぜこのような悲劇が起こるのか。もはや安全はどこにもないのか。月並みだが、二度とこのような愚かしい事故はごめんだ。本当にこれで最後にして欲しい。
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