|
WELLA DiaryINDEX|past|will
心を入れ替えて2日目。 午前中になんとか仕事の体裁を整えて、スポーツクラブへ。1時間ほどプールで過ごして、帰宅後、残り物で昼食。テレビを見ながら黙々と食べる。残り物のクセに妙に一汁一菜をそろえしまったので、なぜかわびしさが募る。食器を洗いながらちょっと自分の老後を思い浮かべてしまった。このまま子供がいないままだったら、どちらかが独居老人になって、こうやって一人で暮らしていくのかなぁ。「あの方、お一人なのにきちんとしてらしてえらいわ〜」なんてネガティブな前提にもとづいた同情ともつかない感心をされたりして。それよりはうんと雑然としたところで無頓着な暮らしをしたほうがよさそうだ。独居老人気分が盛り上がったので、わざわざ一人分だけ紅茶を入れて一服してから出かける。 朝刊に自治体の広報紙がはさまれていて、図書館の蔵書をインターネットで検索したり予約したりできるようになったらしい。で、利用するにはまず、本人確認のために窓口で登録と仮パスワードの交付を受けなければならないのだ。 インターネットで在宅で利用可能で、まあ便利。でもそのサービスを享受するために、物理的に足を運ぶ…。 あまりこの辺の矛盾はついてはいけないらしい。本は宅配されてくるわけでなし、いずれにしてもを借りるにはやはり図書館にで出向かなくてはならないので、サービスを提供する側はあまり不自然に思っていないかもしれない。 自転車で図書館とちょっと離れたスーパーまで行く。晴天で涼しく風もなく、自転車日和である。 途中に焼き場(という言い方は年寄り臭いですね)があるので、この時間帯に目の前や周辺を通ると、葬列と行き会うことが多い。子供の頃は霊柩車を見ると親指を隠していたものだが、最近は無意識のうちに参列者の年代を観察してしまう。たまに茶パツの若者がみんなで泣きじゃくっていたり、まだ若い母親が泣き崩れてる集団に遭遇すると見ているこちらまで胸が痛くなる。今日はかなり年齢層が高くて、やや枯れた雰囲気にちょっとほっとする。だからといって、自分の親が高齢で亡くなっても自分自身が淡々としているかどうかはわからないけれど。 すでに利用者登録はしてあるので、図書館の窓口で利用者カードを見せるとそれが本人確認になるらしい(それが重要だったのか?)。利用者登録をした時と同じ記載事項を用紙に記入し、予約等の情報がサービス提供者側によって管理されることに対する承諾の署名をする(それが重要だったのか?)。 対応してくれた人はやや老眼が進んだとても人当たりのいい親切な女性で、旧式の端末でなにやら照会して、カードに記載されている利用者番号を打ち込むと、以前登録した内容が表示されて、申請内容が正しいことになるらしい(それが重要だったのか?)。で、なにやらもたもたして、独り言をいったり慌てふためいたりしつつ、他の係りの人にも助けを求め、やっとのことで登録作業が完了。見ると端末には様々な操作の手順がべたべたと貼り付けてある。そんなに貼ってちゃどれだどれだかわかりませんて。 今日交付された仮パスワードではまだサービスは利用できず、明日の正午以降に図書館のページにアクセスして、ブラウザから本パスワードの登録を行うと初めて有効になるという説明を受け、わざわざ図書館まで「出頭」した意義がみつからないまま図書館を出る。 一生懸命やってくれたことは認めるけど、この手の人たちが頑張っている限り、最近の教育を受けた若い人材が登用される機会はますます減るんだなぁ、と複雑な思いになった。
|