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2001年03月30日(金) 四谷くわいだん

月に1〜2度ほど四谷周辺にいくことがある。
家から行って用事を済ませてからまた直接帰ってくる分には問題ないのだが、四谷からさらにどこかへ寄ろうとすると、うまくいかないことが多い。四谷はJRと営団地下鉄が通っており、それぞれ総武線と中央線、丸の内線と南北線が利用できる便利な駅である。にもかかわらず、何かしら失敗する。

私はもともと東京でも南東京の人間というか、大体中央線より南、山手線周辺より西側(山手線というのは環状線だが、実は赤羽線部分と京浜東北線部分と山手線部分からなりたっているらしい。その山手線部分)が安心して動けるテリトリーらしい。そのテリトリーを外れると間違いがないよう下調べもするが、なまじ四谷というのはグレイゾーンというか、本人は概念的にわかっているつもりなので始末が悪い。

丸の内線に乗るつもりが南北線の改札を通ってしまう、南北線に乗ろうとして思いのほか長い待ち時間を食らってしまう、中央線に乗れば早いのに総武線に乗ってしまう、飯田橋に行くつもりなのに千葉方面の電車を見送って中野方面行きに乗ろうとしてしまう、などなど。自分で書いていて情けなくなってきた。まあ南北線の待ち時間は運が悪いという理由もつけられるが、事前に時刻表を調べておけば済む話ではある。

今日も四谷に行き、新宿の伊勢丹に寄るつもりで「帰りは丸の内線で新宿三丁目駅だな」などと算段していたにもかかわらず、乗る段になって「新宿なら中央線が近い」などと思い返し、ふと気づけば総武線のホームで「新宿・中野方面行き」を確認して乗ろうとしているところだった。あれ?と思った時にはもう隣のホームに中央線が滑り込んでいてあっという間に視界から消えていった。時間をかけて新宿駅まで行き、地下鉄一駅分歩いてデパートに行き、気に入ったものがなくてまた高島屋まで歩いて行き、買い物を済ませてひとつ手前の駅だった代々木駅から電車に乗った。よく歩いたことである。

むー。なぜ四谷はこんなに難しいのだ。
強いて言い訳するなら駅の地理的な問題もあると思う。四谷ではお堀に沿う形で地上からはるか低いところをJRと丸の内線が平行して通っている。丸の内線は地下鉄の分際でありながらJRより高いところに位置している。それがそもそもややこしい。しかもJRの駅は丸の内線と土手にはさまれた切通しのようになっているので、とっさに景色から進行方向を判断するのは難しい。地上からは駅に近づくまで線路やホームが見えないというのもあるだろうか。自分はこっちの方面に進むんだ、という心の準備ができないような気がする。

ホームへの階段を降りるときからすでに方向感覚を失っている。げに奇怪なる四谷階段なのである。


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