WELLA
DiaryINDEXpastwill


1997年12月30日(火) 第2話 機内で

カトマンズ行きの直行便は週2便、関西空港から出ている。
ロイヤル・ネパール航空 (!)のチェックインカウンターには、色の浅黒い人たちが並び、早くも異国情緒を感じさせる。帽子を被った人たちはヒンズー教徒なのだろうか。インド系の顔立ちの人もいれば、モンゴル系の人もいる。日本人のようにも見えるし、チベット人のようにも見える。
日本人はトレッキング目的なのか登山用の格好をしている人が多い。あとは同じ学会に参加する人たちだろうか、工学系の雰囲気の人たちが数人。
いずれも欧米行きの便にみられるチャラチャラした雰囲気ない。
機内に乗り込むとスチュワーデスに挨拶される。美人である。
胸の前で合掌した手を左右にすこし動かしながら、「ナマステイ」という。そういえば、チットちゃんも「ナマステイ」と挨拶してたっけ。あくまで漫画の知識であるところが情けないが、少しは知っていることがあって親近感が湧く。
スチュワーデスの制服は、サリーもあるようだ。

飛行機はやや小さめだが、不潔な感じはしない。室内の壁面にはヒマラヤの図柄が入っている。やがて救命具の使用方法について説明が始まる。ライブである。アンニュイな雰囲気で乗務員がテープに合わせて実演する。ライブの説明を見るのは久しぶりだ。そういえばスクリーンがない。映画の上映はないようである。機内のアメニティグッズを探すと、何もない。イヤホンもない。タブロイド判の4枚からなるカトマンズの新聞が配られただけである。

ところで乗務員の仕事ぶりであるが、一言で表すなら「大雑把」である。
通路側の食器だけ下げて済ましているなど当たり前である。ここでは乗客も積極的に働かなければならない。
飲みものサービスの時、コーラを注文する。発音が簡単だし、味がわかっているので安心である。氷を入れるかと聞いてくるので、入れると答えたらにっこり笑って氷なしのコップを手渡してくれた。謎である。
機内食も大雑把である。同じものを頼んでも、隣のトレイと内容が違う。つまようじがついてなかったり、チーズが余分についていたりする。トレイにコップがついていなかった時は、コップがないといったら手早く他のトレイに載っていたコップを手渡してくれた。それでは他のお客のコップが足りなくなるのでは…。
いっこうに気にしていないところがいい。


れいこな |MAILBBS