いつもの日記

2002年03月02日(土) 待望

先日、本屋で最近文庫化された「神の子どもたちはみな踊る(村上春樹)」を見つけた。

僕にとっては待望の文庫化であった。
よく「待望の2ndアルバム」とかいうキャッチコピーを見かけても、
「誰も待望なんてしていないよ」って思ってしまうのだが、
僕にとってはこの文庫化は本当に「待望」であった。

それで僕は自分の過去に「待望」ということをしたことがあったかと考えてみた。

遠足や旅行やなにかの大会は自分の事であるから、誰しも「待望」するかもしれない。
でも、他人事の場合は所詮は他人事なのでそこまで「待望」したりするものではないと思う。
だから「待望の2ndアルバム」とかいうフレーズは、「嘘っぽい」と思ってしまう。

僕は昔からこう考えているから、今まで他人事を全然「待望」した覚えが無いのだろう。
もちろん、ドラクエ3をスリするほど「待望」していないし、
チューブのベストアルバム・TUBESTも「待望」していない。

このような状況の元、人生で初めての「待望」を
「神の子どもたちはみな踊る(村上春樹)の文庫化」によって果たすのである。

「この単行本が出てからようやく彼のファンになった。
 単行本を買うほどのお金を使うのがもったいない。」
というのが、ただ僕が「待望」した理由であるかもしれない。
そんな下らない理由であるかもしれないが「待望」ということにはかわりは無い。


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