いつもの日記

2001年08月18日(土) 戦場の盆

「くっそ〜!よくもよくも大介を!」

機関銃で撃たれて先ほど息を引き取った大介の体を抱えて、唐辛子警部は叫んだ。

「くそ!あのアメリカやろうめ〜」

こうなると唐辛子警部をもう誰も止められなかった。

彼の血は逆流し、更に顔は真っ赤になっていた。
そして彼は、我々のバリケードを飛び越えて、アメリカ本隊目掛けて突っ込んで行った。
私達のバリケードの周りには先ほどアメ公が地雷を仕掛けていたことを、
唐辛子警部を含め我々は知っていたにもかかわらずにである。

「やっやっやめろ。そこは地雷地帯じゃないかぁ!」

私は声が出るだけ出した。一生のうちでこんなに叫んだ時はなかった。
これほど声が出る自分に驚いたほど声を張り上げた。

しかし、唐辛子警部にはこの声は届かなかったようだ。
彼には耳がないのだ。仕方あるまい。

私があきらめた時、バリケードの前方で大きな爆発音がした。

「盆!」


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