いつもの日記

2001年05月02日(水) 人生の転機は天気のようにいつどうなるか解らない

そんな胸騒ぎがしながら面接官を待つ。
少し遅れて、面接官登場。

「ごめんごめん。待った?」
「いえいえ」
「柴山君やね?」
「はい。大阪大学大学院に在籍しています柴山健一です」
「えーとね。ボクシングやっているんだっけ?」

手元の資料を見ながら面接官が言う。
そこには今までの5回分面接で得られた俺に関する情報がある。

俺はいつものように今やっているコーチの話や、ボクシングを始めたきっかけなどを話す。
うんうんと面接官は頷く。
非常に話しやすい空気に俺はかなりまとめて話す事ができた。
前回の面接とは雲泥の差である。続いて面接官が尋ねる。

「どうして企画とか編集とかの仕事がしたいの?」
これにもいつものように、小学時代から高校まで積極的に取り組んだ学園祭での演劇の話や、
体育祭での応援合戦の企画の話を持ち出して話す。

今日は本当に調子がいい。綺麗にまとまって話ができる。
その後面接官は言った。

「他社はどうなの?」
「日立から内定は貰ってますが、リクルートが第1志望です」
「なぜ?」
「自由の雰囲気があり、社内のみんなが緊張感が向上心があるから。
 私もその場で向上していきたい。自分の能力を生かしがんばりたいです。」
「そうかぁ〜」

そう言って面接官は名刺を出して俺の前に置き、右手を差し出した。

「おめでとう!内定だよ」
「ほんとですか!?ありがとうございます!がんばります!」

そして、その場でがっちり握手。

「おう!頼むぞ、がんばってくれ。おい!今から外行くぞ」
「はい。わかりました。でも、何しにいくのですか?」
「めし。腹減ってるだろ?」
「えぇ、まぁ」

そして、そのまま人事の方と寿司屋でディナー。
それから、乾杯。

一気に人生が転がった気がするくらいの劇的な幕切れで、上の空のうちにディナーを終える。
帰りにもう一度人事の西田さんが言う。

「おう!宜しく頼むな!」
「はい!がんばります!」

そして再び握手。この胸の熱さは人生には欠かせない。


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