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| 2003年11月03日(月) |
露命...タイムスリップ |
今日の秋の雨は霧のように空気中を漂う感じで そこはかとなく風情があった気がした. その城下町になぜかあっていて雰囲気を醸し出す手助けをしていた. 秋晴れもいいけれど,こんな日もいいなと思ったり.
この街はお寺や神社が多い. そのひとつでお茶会があったようで,着物姿の御婦人が多く見受けられた.
雨の日で大変だろうけれど,土砂降りではないので お寺と着物と雨の演出に感謝してそんな情景を眺めていた.
湿気のせいだろう. 今日のマッチは火がつきにくい. 力任せに擦ってたばこをふかし始めた.
まだお茶をはじめて間もないと思われる女性ふたりがお寺から出てくる. ふたりとも色が白く和服がよく似合っていた.
そのときである. 現代にはあり得ないものが出現してきた. そのふたりは,興味津々になり 自分たちの姿やお茶会の名残もあったのだろう... 通りがかった人力車に乗ることにしたらしい.
刹那. 時間の流れと音の振動が消え去り,タイムスリップした感覚になった. 大通りから離れた位置だったので,自動車も見当たらないその空間は 完璧に演出されたワンシ−ンだ.
カメラを持っていなかったのが悔やまれる.
粋な偶然がつくりあげたモノ. そこに偶然いた自分.
出逢いはそんなものなのだろう. 今度はあの人力車に乗って,ちょっとだけ高くなる視線から街を, 人をみてみようと思う. 自分の眼とファインダ-をとおして.
車夫の人は雨具も着ないで車を引いていた. ぼくは傘を閉じて霧のような雨をまとわりつかせて 自分を現代という時空に引き戻した. そして,彼らとは逆方向に歩き始めた.
★ 露命(ろめい) 霧のようにはかない命.
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