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2005年05月06日(金) かすみゆく日々:Gustavo来る


ブラジルのアーティスト、Gustavo von Haがサンパウロより来日。Gustavoは、この日記の上のリンクを参照すればわかるが、ペインターでありながら、マルチメディア・アートをよくする芸術家である。ガラスに書かれたボトルの連作が最近の代表作である。

表参道で待ち合わせをして、彫刻家の友人と一緒にいるところに合流。もとはといえば、この友人がサンパウロに留学中にGustavoと知り合い、その後、NYCに来た折に会ったのが交流のはじまりである。

Gustavoは変わっていなかった。相変わらず快活な様子。表参道でお茶をしてから、神楽坂の黒塀の小道の奥にある居酒屋に連れて行く。日本酒がいたく気に入った様子。途中から、NYCで会ったM氏とその友人の銅版画家が合流。M氏とその友人もブラジル人であるが、日本語も話せる。現在は留学中。かくて、我々はポルトガル語(6割)と英語(3割)と日本語(1割)で喋るという実にわけのわからない会話をすることとなった。良く聴いていると、ポルトガル語もフランス語に近いところもあったりして、ごくわずか話の内容が推測できることもあった。しかし、やはりほとんどは判らない。幸い英語が共通言語であるので、判らないところは英語で会話する。

日本人は信じられないほど親切だね、という。聞いてみると、新宿で道に迷って、通りがかりの若い女性に道を尋ねたところ、なんと手を引いてタクシー乗り場に連れて行ってくれたという。「しかも、それだけじゃないんだ」とGustavo。「その後、お礼を言ってタクシーに乗り込もうとすると、タクシー代だからといって2000円を渡されたんだ。もちろん、びっくりして断ったけど、断りきれずに結局受け取ってしまった。」それは実に信じられない出来事ではあるし、美談なのかにわかに判別できない。しかし、私はこう言った。「Gustavo、別に日本人がみんな親切というわけじゃなくて、それは君だから親切にしたんだよ」(注:彼はスイス系ブラジル人ですこぶるいい男である。)

その後、日本のビールが飲みたいということで別の居酒屋へ。村上隆の話から、日本におけるオタクカルチャーの話に飛び火。Gustavoはいたく関心を持っている様子。確かに、現代美術の一つの流れとして、キャラクタリズムや、シミュレーショニズム、アプロプリエーションという現象は世界的に起きているし、日本を発信地とするMangaカルチャーと現代美術との関係は、かなり密接な部分がある。オタクは原宿にいると聞いているが本当か、というので、多分、週末の午後に原宿に行けば会えるはずだ、と請合う。

日曜日の午後に原宿で会う約束をして別れる。

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