昨日・今日・明日
壱カ月昨日明日


2005年05月10日(火) 知らぬは本人ばかりなり

 今日も五月晴れ。日傘が手放せない今日このごろ。それにともなって、新しい日傘が欲しいのであった。今持っているものは母のおさがりで年季が入っており、折りたためないのでかさが高いのだ。傘だけにかさが高い。駄洒落はキライなはずなのだが。

 こないだ観た「パーマネント・バケーション」の中で主人公が朗読していたロートレアモンの「マルドロールの歌」のことがふいに気になり、まだどこかの文庫で残っているのかどうか確かめに、帰りに旭屋へ寄った。集英社文庫に入っており、無事在庫があったので買ってみる。「マルドロールの歌」は以前、図書館で手に取ったことは覚えているけれど、読んだ覚えはない。たぶん文章が頭に入ってこなかったんだろうと思う。今度は読めるだろうか。
 表紙の北島敬三の写真が美しく、それだけに惹かれて「みすず」の最新号も買う。ジャケ買い。
 旭屋の一階カウンターの前では、西川のりおがサイン会をしていた。表の入り口で吉本の社員がサイン会の呼び込みをしていたところによると、西川のりおは「吉本のロバート・デ・ニーロ」らしい。デ・ニーロ本人が聞いたらさぞビックリするだろう。

 夜。Tが買ってきた岡本太郎の「日本の伝統」(知恵の森文庫)をパラパラと読む。初版本をそのまま復刻した、というのがいい。縄文土器や庭園など、写真がたくさん収録されているのも楽しい。でも岡本太郎の絵とか美術作品は、私には正直よくわからなくて、あんまり好きではないんだけれど。
 その他に「新潮」から村上春樹の「日々移動する腎臓のかたちをした石」という短編も読む。『男が一生に出会う中で、本当に意味をもつ女は三人しかいない』、と父親に言われた小説家が出会う、その二人目の女にまつわる話。先月号に掲載されてた短編の方が個人的には好みだが、女の職業を隠すだけで最後まで引っ張って読ませる力はさすがではある。

 寝る前に、昼間通りかかったテアトルに寄ってもらってきた映画チラシの整理をする。「永遠のハバナ」と「ミリオンダラー・ベイビー」「ライフ・アクアティック」とそれから、ずっと待ちに待っていた「エレニの旅」が公開されるのが、目下の楽しみだ。
 
・購入物:「みすず」5月号(みすず書房)
     ロートレアモン伯爵「マルドロールの歌」(集英社文庫)
    
・朝食:トースト、ブルーベリージャム、いちごジャム、グレープフルーツ、ヨーグルト、珈琲
 昼食:弁当(ごはん、ちりめん山椒、ゆで卵、新玉ねぎとウィンナーのケチャップ炒め、ピーマンのキンピラ)
 夕食:キノコのトマトソースパスタ、豆腐とサニーレタスとキュウリのサラダ、イカのフライ、ガーリックトースト、麦酒


フクダ |MAIL

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