昨日・今日・明日
壱カ月|昨日|明日
9時頃起床。ふとんにくるまったまま、こだま和文のCDを聴く。聴きながら晴れわたった空をながめる。雲ひとつない、良い天気。
今日は京都へ遊びに行った。何必館で開催中の「藤原新也写真展」に行くつもりで、四条までの乗車券を買おうとしたら、今日から恵文社で古本市があるのだよ、とTが言う。どこで調べてきたのか知らないが、古本市の情報だけは逃さず嗅ぎつけてくるなあ、この人。そう言われるとちょっとのぞいてみたくなってきたので行き先を変更し、叡電で一乗寺まで行った。
恵文社のプロデュースらしい本のセレクトで、私にはあんまり買うものがなかったが、「あまカラ」がかなりまとめて並べてあったので、吉田健一の随筆が掲載されている号の中から迷いに迷って一冊だけ買った。 「あまカラ」は大阪の甘辛社が1951年から1968年まで発行していた、伝説の「食べ物随筆」雑誌。執筆陣もさることながら、装丁も斬新でかっこいい。私の買ったのは1956年63号。吉田健一のほか、小林秀雄、幸田文、獅子文六、井上靖、などの文章が読める。 本当は全部買い占めたいほどであったが、私にも一応理性というものがあったらしく、今日のところはあきらめた。
その後、四条を目指してテクテク街を歩きながら、ごちゃごちゃ古本探索しているうちに、とっぷり日が暮れてしまった。法然院で谷崎潤一郎のお墓参りをしたかったがかなわず、何必館も閉館してしまうしで、何をしに行ったのかよくわからぬ京都行きになってしまった。でもまあいいか。京都の古本屋さんめぐりはいつも楽しい。
・購入物:「あまカラ」1956年63号(甘辛社) ソルジェニーツィン「マトリョーナの家」(新潮文庫) フェンテス「アウラ・純な魂」(岩波文庫) 和田芳恵「樋口一葉」(講談社現代新書) 滝田ゆう・野坂昭如「怨歌劇場」(講談社文庫) カテリーナ・ダミーゴ・デ・カルヴァロ「ヴィスコンティフィルムアルバム」(新書館) 中村光夫・選「私小説名作選」(集英社文庫) すべて古書
・朝食:大根菜とじゃこの炒め煮(の残り)、サニーレタスのサラダ(の残り)、ワカメの味噌汁、ご飯 昼食:ドーナツ、珈琲 夕食:外食、アローンにて(ハンバーグ、サラダ、スープ、ご飯、珈琲)
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