昨日・今日・明日
壱カ月|昨日|明日
庄野潤三の「せきれい」と「庭のつるばら」を続けて読んだ。 「せきれい」では小沼丹が、「庭のつるばら」では清水さんが(庄野さんのお友達で丹精したバラを届けてくださる人)亡くなっている。 私は小沼丹の大ファンで、小沼丹の書物で知って、庄野潤三や井伏鱒二を読むようになった。「せきれい」では庄野さんにとって小沼丹がどれほど大切な友人であり、敬愛する作家であったかよく伝わってきて、切ない。
バラの清水さんは「エイヴォン記」から登場する、庄野さんの作中で描かれる人だけれど、私はこの方が好きだった。ご自分で大切に育てたバラを持って急な坂道をゆっくり歩いてこられる描写がでてくると、何故かうれしかった。 庄野さんの奥様に宛てて書かれた最後の手紙を読んで、泣いた。本を読んで泣くのは久しぶりだった。
宅配で届いた野菜で、夕食をつくる。おいしいねえ、と言って食べる。いい曲だなあ、と音楽を聴く。庄野潤三を読んだ後は、きっちりていねいに生活しようと思う。自分の毎日を美しくしようと思う。 ・購入物:なし
・朝食:チーズトースト、珈琲 昼食:バターロール、メロンパン、紅茶、甘夏ミカン 夕食:豚とシメジの生姜焼き、ほうれん草の和え物、玉ねぎとネギの味噌汁、玄米ご飯
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