妄想更新日記
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重い話
ウチに太一くんという1歳の男の子がおりました。 彼の両親は離婚しててお父さんはトラックの運転手。しかしお父さんも目一杯な人で(精神的にも金銭的にも)保育園のタンスはからっぽで何時も着替えがなくお風呂にも入ってない感じ。御飯もいわずもがなな感じでした。 でも明るくて笑顔がさいこーに可愛くて人懐っこくて元気一杯悪戯も一杯。人の話は聞いてないし全く世話の焼ける子だったけどなんっとも憎めない感じの得な子どもでした。
私達は今年から入園した彼に一杯力をつけてってもらおうとがんばりました。たくさん受け止めて話し掛けて。
春から園のシャワーで石鹸つけてお風呂にしてあげたり洗濯物も園で洗ってあげたり...他の親の手前もありますが幸い黙認って感じでそれなりにできる所はがんばった。
今年の運動会、ちょっと休みがちだった彼がお父さんと途中から参加。お弁当を食べてにこやかにかえっていきました。
彼をみたのはそれが最後。
夜逃げでした。
園の保育料も滞納してたのでもしや...と思いましたが...。
園長は必死になって行方を追いました。保育料の為なんかじゃないですよ?太一が心配で。 そしたらナゴヤから遠く離れたS県で彼はみつかりました。 お父さんはキャバレーの呼びコミをやりながら働いている間太一をアパートに置き去りに。見つかった時はお腹はぺっちゃんこで泣きじゃくったのかふとんはべとべと。おむつは下痢のままでぱんぱんに膨れた紙おむつ。ふとんにぼんやりとうつ伏せに寝そべっていたようです。幸い発見も早く脱水もおこしてなかったのでよかった。
「誰の手も借りず太一は俺が育てる!」とは言いつつも現実はきびしく頑張っても思いだけが空回りしてどっちも辛いだけの生活。
太一は施設に保護されました。 園長が福祉関係を駆けずり回って調べ上げた施設です。悪い所ではないと思うけど多分にこう言った施設その土地の行政がどれだけがんばってるかで天と地程も違うのが福祉の現実です。S県のレベルを信じるのみ。
遠い地でとりあえず命の保障だけはされた太一だけどこれからは自分の意志で自分の責任で何が大切で自分はどうすべきかを考えて生きて行かなければならない。
私達はどれだけ太一の力になれただろうか?色んな事があったけどあんたを好きで愛してる人間はいっぱいいると伝わっただろうか?
散歩の時の手つなぎから おむつを代えたおしりから くすぐり遊びをした肌から 絵本を読んだ瞳から シャワーをした身体から ごはんをあげたすぷーんから
生きて行く上で欠けては生きられない 愛情を 信頼を 生きる事の楽しさを 考える事の面白さを
ちゃんとつたえていけただろうか?
それだけが心に残ります。
彼を心配してくれる母子家庭のおばちゃんがお父さんの知り合いで通報してくれました。彼を生かしてくれる周りがいるというだけで私達の方が救われた気持になります。
太一が大きくなった時我が園に来て欲しい。 あなたが置いて行った保育ノートを渡したい。 あんたはただ大きくなったんじゃなく周りにこれだけ願われて大きくなったんだと。おおきいあなたに読んで欲しい。
彼の担任は一年目の新人保母でした。(もちろん複数担任だけどその中でいくつかグループ分けするので)今日は放心状態。流石に仕事中は集中してるけど。「ひきとりたいな」って。そんな訳に行かないのは誰もが承知だけどいいたくなる。彼女は強くなる。イイ保母になる。
久々にこたえました。
太一には元気でがんばってほしい。なごやから全園あげていのってます。
デジの太一のようにたくましさと力強さと心強さと優しさを兼ね備えた賢い子に。
暗くてすいません。
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