今日、お兄ちゃんとお別れした。規模の大きな火葬場で、霊柩車が来ては棺が吸い込まれていく。ドライブスルーのようだった。工場が如き機械的な作業に憤りを感じた。でも少し時間がたった今は、その方がいいのかもしれないと思えてきた。悲しみに沈む遺族との最後のお別れ。何の演出もいらない。生きている人間はその場に立ち止まることはできない。背中を押されるままに火葬場を後にした。お兄ちゃんの骨は白く綺麗だった。