ぼーっとしようよ養生法―心のツボ、からだのツボに…東洋医学 田中 美津 三笠書房 2002-12
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鍼灸師・田中美津さんの本2冊を読了。
「ぼーっとしようよ養生法―心のツボ、からだのツボに…東洋医学」は、
実に分かりやすい東洋医学の本でした。
話し言葉で書かれているからかもしれませんが、とても読みやすい。
特に「冷え」が体にどんなに悪影響を及ぼすのか?が良く分かります。
自分の体調&夫の体調と照らし合わせて納得できる点が多々あり。
夫も私も、実は「腎臓が弱いのではないか?」と実感。
夫は、腎臓が冷えて腸も冷えてくると体調が下降気味になる体質。
著書の中では冷え対策に「腰湯」を薦めており、先般の夫の体調不調時には
なかなか正しい対処方法だったのだと理解できました。
後者の「新・自分で治す「冷え症」」の本には、冷えに関する様々な
知識・知恵が満載。
夫は大のコーヒー党ですが、彼の場合は控えめにした方が良さそうです。
その理由は、以下のとおり。
・コーヒー愛飲家は偏頭痛が起きやすいらしい
・コーヒーは腸の善玉菌の敵=便秘の大敵
(コーヒーは他の何よりも善玉菌を破壊する)
・腸内の悪玉菌が増えると免疫力が低くなり活性酸素も発生する
→アトピーや花粉症などアレルギー症状が悪化する
ちなみに、私の場合。
今回の妊娠以降、コーヒーが全く飲めなくなりました。
なので、今は紅茶党。(実は結婚前は紅茶党だった私です。)
代わりに、喉が渇くのでミネラルウォーターを愛飲中。
(コントレックスを飲んでます)
冷蔵庫で冷やしたミネラルウォーターを飲んでいるせいか、
おそらく【水毒】の状態になっているようです。
ちなみに、【水毒】というのは、冷房や冷たい飲食物のために体内の水
(リンパ液等)が身体の下部に停滞してしまった状態のこと。
冷えた体で冷えたものを食べれば、胃腸の消化機能が落ちる。
すると、ただでさえ冷えで弱っている腎臓は、一層パワー不足になる。
腎臓は、体内の水を上部に持っていく役割を持っているから、
パワー不足になると水は上に上がることができない。
よって、身体の上部では水が不足し、下部では余る状態になる。
これが【水毒】という異常。
具体的な症状としては、身体の下部で水が余れば、足がむくむ、冷える、
頻尿や下痢になる。一方、身体の上部では水が不足しているから、
口の渇きや耳鳴り、めまい、不眠が起きる。
また、余った水を痰や鼻水として外に出そうとする身体の働きが、
鼻炎や喘息を引き起こす。
つまり、身体の上部(頭、顔、胸、皮膚表面)でアレルギーという形で
あらわれるのだそうです。
なるほど!最近の私の体調不良は、まさに【水毒】!
この秋の花粉症発症も、この水毒に関連しているに違いない。
ということで、本に載っている対処方法を参考にしてみる次第。
ちなみに、人間の五臓六腑の中で最も冷えに弱いのが腎臓。
※五臓=肝臓、心臓、脾臓、肺臓、腎臓
=全体が肉で出来ている、中がつまっている器官。
六腑=胆嚢、小腸、胃、大腸、膀胱、三焦
=中がつまっていない、袋状の内臓。
(三焦は、臓器としては存在しない機能のみの腑。)
そして、腎臓は生命力の源でもあるそうです。
東洋医学では、「女性は7の倍数で年をとる(男性は8の倍数)」と
いうそうですが、7の倍数で変化していくのは腎の力なんだとか。
また、東洋医学では、腎には8つの力、働きがあるとされているそう。
(1)髪を黒々と保つ(腎が弱ると白髪や抜け毛が増える)
(2)ストレスに強くなる(腎が元気だと免疫力も強くなる)
(3)耳や喉の働きを活発にする(中耳炎や扁桃腺炎になる人は腎が弱い)
(4)歯や骨を丈夫にする(骨粗鬆症やボケにも腎の弱まりが関係)
(5)呼吸の吸気を司る(喘息患者は重症化するに従い吸う息が苦しくなる)
(6)脾臓と一緒に水の代謝を司る(腎を冷やすと水太りになる)
(7)生命力の源(ホルモンに関係、発育も生殖も腎がかかわる)
(8)尿・便を正常に保つ(夜尿・頻尿・明け方の下痢は腎が弱った証)
実は、夫にも【水毒】の傾向は沢山見受けられると睨む私。
そして、やはり腎臓が弱いのではないかと推測。
だって、上記の8つのうち、(1)(2)(3)あたりはかなり該当するのだ。
夫の不調時の症状といえば、偏頭痛、便秘、アトピー性皮膚炎(特に
首から上がひどい)、慢性鼻炎など。
しかも、小学生の時に扁桃腺を手術で取り除いてます。(汗)
まー、この本2冊を読んで、私たち夫婦の場合、
何が原因で、どう対処すればいいのか?が分かって「目から鱗」です。
とにもかくにも、気をつけなければならないのは冷やさないこと。
まずは、夫にコーヒーを飲むのを控えてもらって、週3の腰湯は継続。
同時に、この本をよく読んでもらわないと!
偏頭痛のたびに鎮痛剤を飲んでる夫よ、
痛みを止めるその場しのぎはキケンだってよ。
消炎鎮痛剤は身体を冷やし、自律神経を狂わせ、単なる頭痛を大病へと
変えてしまう。まさに、その場しのぎ。
余談ですが、冷え症の本には「瘀血(おけつ)」の説明も分かりやすく
書かれていました。
冷え性は血の巡りが悪いために起こる病気ですが、
「瘀血」は更にその上をいく巡りの悪さが部分的に起こる異常。
女性に最もポピュラーな「瘀血」は、骨盤内の血液が卵巣機能の低下や
冷えで鬱血している状態。つまり月経がちゃんと出ないことでなる
「瘀血」で、これを俗に「古血(ふるち)」と言うそうな。
現代女性は、程度の差こそあれ大多数が「瘀血」を抱えているそうです。
出産すると女性は美しくなると言われているのは、子供と一緒に
「古血」も体外に出てくれるから。
ちなみに、「瘀血」になると、顔色や皮膚がドス黒くなります。
また、唇、歯肉、舌などが暗紫色になる。
目の下にはクマ、顔にはシミやアザが。
また、ノボセやホテリ、イライラ、頭痛、肩こり、月経時に血の塊が出る、
口が渇くが水は欲しくない、などの症状が出るそうな。
(う・・・私にも思い当たる節が多々あり。汗)
いわば「瘀血」とは、【更年期障害の強烈なやつ】ですって!
逆に言えば、ひどい更年期障害は「瘀血」によるものが多いのだとか!!
遅かれ早かれ、40歳も過ぎれば直にやってくる更年期障害。
30代も後半に突入した私にとって、もはや他人事ではありますまい。
できれば、なるべく症状を軽くしたいと願うばかり。
そのためにも、今から冷え対策は重要課題なのですね。
まったく、「冷えは万病のもと」とは良く言ったものだなと痛感。
それと、この「瘀血」、たぶん夫にもあるな。
興味のある方は一読あれ。
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