Daily Journel@M403



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2002年09月20日(金)    『樹と組む・木を組む』 - 陸・牀・膳 -

栃木の旅から戻ると、またしても北海道から1通の素敵な葉書が・・・



モノクロ風の写真に収められた存在感のある椅子を見て、すぐに分かりました。
その葉書は、去秋の釧路旅行で会いに行った勝水喜一さん からのもの。
「勝水喜一作品展2002」の案内状でした。

勝水喜一さんは、ひたすら木と対話する家具作家である。
とことん向かい合い、その形を見いだしてゆく。
そんな風に彼が送り出す家具たちは、誠に優美な姿で生活という空間に
登場する。

わくわくしながら、作品展の詳細を確認すべく葉書の宛名面を読むと、
開催地は京都。あぁ・・・東京なら絶対に見に行ったのに!!
代わりに、見に行くことの出来ない作品展の会場を想像してみる。

会場の中央に、勝水さんの作った大きな木のテーブルがある。
そのテーブルは、会場の雰囲気をぐっと引き締めながらも、エネルギーを
発して作品を見ている私や会場にパワーを与えているのを感じる。
テーブルの表面を手の平で撫でてみると、しっとりとした感触と、
ゆるやかな凹凸が吸い付いてくるようだ。

この木は何百年もの間、どんな光や風を受け、どんな景色を眺め、
どんな仕事をしてきたのだろう・・・。
私には想像できないほどの年月を過ごしたこの木は、切られて廃材に
なった後も、こうして見ている私にぬくもりを与えてくれる。
勝水さんが、頂いた命に対して礼を尽くして作品を作ったことが伺える。

あぁ、なんて素敵なんだろう。。。見に行きたくてたまらない。

既に作品展は始まってしまっていて、9月18日(水)〜24日(火)の間、
丸善・京都河原町店の7Fギャラリー で開催されています。
もし京都にお住まいの方がいらしたら、是非見に行ってみて下さい。

そして、彼の作品からパワーを貰って元気になってきて下さい。
私の分も。



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