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2002年08月15日(木)    中休み 〜そして、村山由佳さんの本

お盆休みの前半、よく働いたので、今日は中休み。

和室の畳に横になってゴロゴロしていると、気持ちの良い風が吹いてきます。
立秋をとうに過ぎて、夏の暑さも勢いが半減したようですね。
特に、朝晩はだいぶ涼しくなって、窓を開けて寝ると風邪を引きそうです。

夕方からは、1ヶ月ぶりに美容院へ。
伸びて暑苦しくなった髪をバッサリ漉いてもらい、軽く涼しくなりました。

一方のKin-chanは、中学時代の友達2人と飲みに実家のほうへ。
今晩は帰りが遅くなるし、明日は早朝から両親が祖母を千葉の病院に連れて行く
ためのドライバーを頼まれている。ということで、今日は実家にお泊り。

1人ノンビリと過ごす夜に読んでいるのは、村山由佳さんの小説。
村山由佳 『翼 cry for the moon』 (集英社文庫)

村山さんの本は初めて読むのですが、透明感のある静かな文章が好きです。
550ページもある分厚い文庫なのですが、もう半分くらい読み終えました。
主人公の真冬に、私の中の何かが共鳴してるようで、どんどん読み進めてしまう。
そんな「普通の」小説です。普通なんだけど、奥行きがある。

ちなみに、この本の存在を知ったのは、先週の吉祥寺に向う途中の井の頭線の中。
たまたま乗った車両の、私の立つ扉の上に村山さんのコメント入りの紹介があり、
まず彼女のコメントに惹きつけられました。帰りに吉祥寺ロンロンの中の本屋で
探して買って帰ってきてしまったのは、言わずもがな。(笑)



人は、望めば何者にでもなれる。
けれど、どんなに望んでも、自分以外のものになることはできない。
「あきらめる」という言葉には、通常の意味の他にももう一つ、「明らかに
究める」という意味があるという。
虚飾を取り去った、裸の自分自身。
恥ずかしくとも、情けなくとも、そこから目をそらさずに、「明らかに究める」
ところからしか、人は自分の足で歩き出すことはできないのだ。

あの夏・・・ 村山由佳「翼」集英社文庫 〜 より抜粋


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