松尾スズキの日本総合悲劇協会。
下北沢本多劇場にて。

初演をＴＶで観て、「松尾スズキってすげえ」と思った作品。
というか、松尾スズキを観たのはこれが初めてだった。
でもこれは、普段の松尾作品が好きな人には不評らしい。

さておき、
やっぱり面白かったです。ごちそうさまでした。
片桐はいりはやっぱり凄い！！ただただ凄い。
存在が奇跡なのだと思えて来た。
小日向さんかわいらしいのに、ツボ心得て重厚になる。素敵！！
秋山菜津子さん、痺れた。大好き。

初演でみたとき、肉体的精神的痛みが痛烈に伝わってくるのに
バッカバカ笑えてしまう不思議な舞台と思った。
今回も確かにそうなんだけど
話をわかって観てるせいかそんなに痛くなく
それはちょっと残念。

しかし、仲村トオル…
あれでいいのだろうか仲村トオル。
初演では浅野和之さんのやった役で、
浅野さんがあんなにカッコよかったのは観たことが無く
すごくすごくよかったのに、今回仲村トオル…
頭がきれるけど、しかしある意味バカな人という役なのだけど
仲村トオルと浅野さんではバカの意味が違ってしまってて
浅野さんのときはそれが妻・片桐はいりとの関係を複雑にしてたのに
今回はただのバカップルになってしまった。
そうだよ前はここにも痛さがあったのだよ。
これでほんとによかったのか松尾スズキ！？

芝居を観終わった後下北のまちをぶらぶらしてたら
すれ違った人が「仲村トオルはダメだったね〜」と言ってて。
ああ、やっぱりねえ。
わたしたちだけじゃなかったねえひろえちゃん。
ほんとによかったのか松尾スズキ！！

会場で庵野秀明らしき人目撃。
じゃあ、一緒にいた女の人は安野モヨコかしら。