絆考,『とろろと麦めし 多摩山荘』,『アイムセレクトショップ』,何でも否定


 大学ゼミの先輩Nさんが亡くなって、葬儀やゼミ仲間との親交から、Nさんの人となりや家族について、生前よりも多くを知ることになり、考えることいろいろ。
ゼミ仲間の家族の形態や暮らし方、気持ちもそれぞれ。
そんなことを語り合うメールが行き交う。

私は結婚願望はないのだが、N夫妻の強い絆、誰もが認める二人の本物の愛は強烈に焼きついた。
私が今死んだら、私の彼以外は誰も私を彼の女として葬ってくれないのだなあとか、彼に何かあっても、私はタダの知人でしかないのかなあとか。
まあ、死んだ後のことはいいとして、生きている間はどうなんだ?なんてことを考えてしまう。

一方でそんなことはくだらない考えだ、とも思う。
精一杯愛に生きればいいじゃないかと。
彼は「幸せにする」と言った。それだけで十分幸せなことじゃないか、と。

忙しかったり、体調を崩したり、会いたいのに会えない状況もあるとそんなことばっかりずーっと考えてしまう。

 しかし働いて、お昼ご飯は『とろろと麦めし 多摩山荘』。
基本的にテレビのある飲食店は好きではないが、みのもんたが電話相談者にうじゃうじゃ説教してるところで、最悪。
客は私だけ。
「スミマセン、テレビ消してもらっていいですか?」
ちょっと面食らった感じのお母さんと、恐らく息子さん。
「見てました?みのもんたの説教聞きながらご飯食べたくないので、ごめんなさい」
「いいえ」
そして店内は二人が小さな声で会話しながら仕事をする音だけになり、古いシンプルな店内装飾でとてもいい雰囲気。

麦めしに卵抜きのとろろをかけて、ずるずると食べる。美味しい。
味噌汁が具沢山で美味いのに感激。
定食の味噌汁は、具がちょっとしか入ってなかったり、しょっぱかったり、甘かったり。
味噌汁がピッタリ好みの店はあまりない。

「テレビ、すみませんでした。でもテレビよりお二人がお話してるの、すごくいい雰囲気でしたよ」
と言って店を出る。また来ようっと。

 いい気分で昼休みの残り時間『アイムセレクトショップ』というリサイクルショップにふらっと入ったら、パイル地のジャケットが可愛い。
先日10万円→3万円だったポロシャツと同じ『Gilles Dufour』のもので12,800円。
ほとんど新品。縫製も丁寧だし質感もとてもいい。
色使いはちょっとマシュー(藤井隆)っぽいけれど、きれいな緑。
迷う。会社の同じチームにいつもおしゃれな女性がいるので、一緒に見てもらおう。

 友人と電話。何を言っても否定される。
まあそういう日もあるのであろうと考える。
2006年04月27日(木)

抱茎亭日乗 / エムサク

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