| 『ナビイとかまど』 |
温泉『ご近所さん』、可哀想かもしれないが、私などにメールを送ってしまったのが失敗だ。
「えー。カメラはついてるのに?シャッター押してメールに添付するぐらい簡単ですからこれを機会に習得されてはどうですか?おまちしますが。」
>会社の携帯なので、携帯メールは私用で使えないから、 >写メもしないというよりできないんです。 > >先日言ったとおり、今日は19時くらいからは時間あります(かなり暇です)が、 >実はその前まではかなり時間が詰まっていて、 >昼ご飯も食べる時間がないくらいなんです。 >なので、もう、メール確認もできないので、 >今日はなし(延期)にして下さい。 > >ごめんなんさい。
使い方がわからない、じゃなくて始めからそう言ったらいいのに。お昼が食べられないなら私を待つ間に軽く食べりゃいいじゃん。メール連絡できないって、ケータイ番号聞いてるし。今日を逃したら次はない。 と思ってケータイに電話をする。「話すのが苦手なので」と電話でも情けない感じ。
「伊勢丹の正面入口ってどこですか?」と言うので「どこならわかるんですか?」と聞く。 「銀行さん入ってますよね」「では三井住友銀行の入口で」。
20:20、ご対面。「見た目も中身も自信がない」という温泉『ご近所さん』は背も高いし、かっこ悪くはないと思うが。
「新宿はまったくわからない」とのことで、時間が余るなら調べておけばいいのに何のアイデアもない温泉『ご近所さん』。 食べ歩きがキーワードではなかったのか? 「人混みが嫌いなんです」 「おススメの美味しいお店は?」 「店の名前って覚えてないんですよねー。そういうの気にしないんです」 「どの辺のどんな店なんですか?」 「池袋のラーメンとか」 「池袋って人混みじゃないの?」
前に何度か満席で入れなかった沖縄料理『ナビイとかまど』に行く。沖縄料理は初めての温泉『ご近所さん』。 普通に美味しい沖縄料理いろいろ。彼はほとんど飲まない。私は一人で泡盛。
古い映画が好き、という話を聞いていた。『汚れた英雄』など、自分が中学高校の頃流行っていたけど見逃したものを、レンタルビデオで見るのが好きなんだとか。 「他には?」 「映画のタイトルって覚えてないんですよねー。そういうの気にしないんです」 会話にならん。
私とメールのやり取りをしているのも、離婚して一人ゲームにはまっている『ご近所さん』に友人が「ゲームばっかりしてるより、メールでもしてみたら」と薦め、年齢の近い女性に出してみて、何人か返信が来たらまた書いて、続いたのは私だけってことらしい。 温泉に行きたいと思ったから素直にそう書いた、とのこと。
離婚して娘になかなか会えなくなって、寂しい思いをさせて「離婚は子供が可哀想」と言うので「可哀想、と思う方が可哀想」と私。
お母さんが病気で入院していて、まだ離婚を知らなくて、退院したら介護をしなくちゃいけなくて… 「ふーん、大変なんですね」 「そう…。もうやめましょうこの話は」 「はい」 たしか今日は温泉行きの相談をするために会ったんじゃなかったのか。まあいいけど。
その温泉話も「温泉の名前とか、ホテルとか、覚えてないんですよねー。いつも友達にくっついて行くだけで」 「一つも覚えてないんですか。すごく気に入ったところとかも?」 「田舎の近くに温海(あつみ)ってところがあって、そこはいいですよ」 温泉『ご近所さん』のメールと会話を通じて得た唯一の情報がこの「温海温泉」だった。
帰宅後早速「美味しかった!ありがとう!」というタイトルのメールが届く。
>今日は初めて沖縄料理を食べましたが美味しかったです。 >感謝! >でも、会話の方は何となく咬み合っていなかったような気がします。 >きっとエムサクさんもそう思ったと思います。 >趣味とか考え方とか、ズレがあったようなので仕方ないですね。 >ということで、メール終わりにした方がいいのかなと思い、 >最後のメールにします。 >今までメール楽しかったです。 >有り難うございました。
素晴らしい決断と実行力。面白いところに発揮する人だ。
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2005年01月25日(火)
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