『CHARONサポーターサロン』,『暖暖』

 職場にオーエンガスターの金のトップを着ていったらクライアントの担当者に「仕事場だから、キラキラはちょっと…」と注意される。新入社員みたい。

 夜のお出かけモードで働いて、早退して我孫子。あびこ市民プラザホールにて高橋玄さんが監督した映画『CHARON』のサポーターサロンがあるという。

北千住から快速に乗るべきだった。えらい遠かった。
18:30からと聞いていたが19:15ぐらいに着いた時は『CHARON』メイキングビデオ上映中。
結構大きなホールに大勢の我孫子市民が集まっていて驚く。
メイキングビデオも我孫子バージョンで、我孫子や柏のこんな店で撮りました、という内容。

『CHARON』予告編上映があって、高橋玄さんと主演で我孫子出身の川本淳市さんによるトークセッション。
続いて音楽を担当した高井麗(ピアノ)さんと『CHARON』弦楽四重奏団によるミニ演奏会。
赤ちゃんを抱えたお母さんたちは立ち上がって会場の外へ。

飲み物と軽食が出て、クラッシック音楽の生演奏まであるとは贅沢なイベントだ。
市民サポーターは若者から年配の人まで100人以上。スタッフ以外で東京から来たのはどうやら私一人。我孫子のすごい盛り上がりようにビックリ。

最後に市長の挨拶。後で聞いた話では、いろんなイベントに市長は顔を出すが、最後までいるのは珍しいらしい。

終了後、玄さんと川本さんに挨拶。「2次会来れば?」と言われて、知ってる人もいないし市民じゃないしと思ったが「カロン・サポーターなんだから」ってことで参加。

 我孫子駅近くの『暖暖』。市民サポーターの人たちは、『カロン』をきっかけに将来我孫子で国際映画祭をやろう、という話にまでなっている。街づくりを熱く語る人たち。
すごいな、我孫子って。昔白樺派の文豪が集まっていたり、バーナード・リーチら陶芸家の窯があったり、文化レベルが高いのかしら?

我孫子市民の男性に「幾つなんですか?」と聞かれる。
「麗さんより年上で、玄さんより年下です」
「幾つ下なんですか?」
「いいじゃないですか、幾つでも」
他の男性にも年齢を聞かれる。なんで?我孫子は年齢による上下関係厳しいのか?
単なる個人的興味なら嫌な気はしないが、面と向かって聞かれて答えたくないのは、私に年齢コンプレックスがあるからか。

我孫子だからなのか私が世間知らずなのか、生グレープフルーツサワーのグレープフルーツは、普通2分の1個だろう。
我孫子の『暖暖』は1杯につき丸1個のグレープフルーツがついて来る。
グレープフルーツの産地なのか?

更に驚いたのは男性が、私がぐりぐりとグレープフルーツを搾っているのを見て「やりにくそうですね。搾りましょうか」と言ってくれたこと。
「いや、そんなことしてもらったことないです。自分でやります」と言いながら感動している私。

生グレープフルーツサワーを再び注文。他の席から移ってきて向かいに座っていた川本さんが「貸して」と言って搾り器を私から取り上げる。
私のためにグレープフルーツを搾ってくれる主演俳優。
我孫子男性に共通の優しさなのか、できる芸能人特有の心遣いなのか、わからないけど完全に殺られる。

この瞬間、私は川本淳市ファンになった。単純だね。
自身が育った我孫子で、地元の人に囲まれて、川本さんがすごくいい顔をしていた、というのもある。

更なる殺し文句。
「今日、ステージに上がって会場を見たら『あ、あの人は我孫子の人じゃない』と思いましたよ」と川本さん。
「え?だって私遅く着いて会場の一番後ろに座ってたんですよ。すっごいお客さんいっぱいいたじゃないですか。」
「いや、すぐわかりました」
もう!別に褒められているのではないとわかっているが、会社で疎まれながらも金ピカの服を着てきた甲斐があるってものよ。アハハーン。

麗さんたち東京組は23時頃帰ってしまう。
終電で帰ると言ってた玄さんは川本さんのところに泊まることになる。
私は「まだいいじゃないですか、あと一杯」と更に盛り上がっている我孫子市民の方々に引き留められながらも終電に間に合うように店を出る。

ああ、楽しかった。『カロン』と玄さんと川本さん、是非成功して欲しい。我孫子市民の手による我孫子国際映画祭も。私は応援する。
2004年08月05日(木)

抱茎亭日乗 / エムサク

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