| 『私の嫌いな10の言葉』,お仕事ゲット,ジャーナリズム講座,『太古八』,『なすび』,『はやし』 |
私の大好きな中島義道の『私の嫌いな10の言葉』を再読。 嫌いな順番なのか知らないけど3番目の「おまえのためを思って言ってるんだぞ!」より。
「この言葉はとりわけ虫酸が走るほど嫌いです。それはウソだからであり、自分を守っているからであり、恩を着せているからであり、愛情を注いでいるとかんちがいしているからであり、つまり徹底的に鈍感でしかも狡いからです。」
「『おまえのためを思って言っている』という言葉を吐く人は限りなく鈍感です。コチラの気持を正確に察知していっていることはマレで(ほとんどなく)、自分の気持ちを押し付けているだけなのですから。しかも『よいこと』をしているという思い上がりがある。権威や体制や伝統を背景に裁く卑劣さがある。ガンジガラメの自己防衛という狡さがある。」
「自分も昔おまえのようだった、しかしあるとき目が醒めた、と続くこともある。それでも傲慢さには変わりがない。あんたの人生をおれの人生に重ね合わせるなって!ただ、自分の経験だけを語れって!あんたの人生だって、どうせ大同小異の汚い人生なんだから、いまさら教訓がましいこと言うなって!」
ああ素敵、中島義道。私の憧れの人だ。怖くて会いたくないけど。
東京ライターズバンクから紹介された会社に連絡。さて初仕事となるか。 他に「『成功している農業者』テレビドキュメンタリー出演者を募集」というのもあったので、私の仕事ではないが、心当たりに連絡。
東京ライターズバンクは、こんな感じで小さな実績を作って、ギャラで入会費を稼ぐことが出来たら登録しようと思う。
8月末でやめた会社を昨年紹介してくれたAさんからメール。 仕事を紹介して下さるとのことで、神楽坂の事務所。 非常にいいお話でやる気満々。ただ心配はタバコ環境のみ。 禁煙の職場でありますように。神に祈る。お願いだー!!
ジャーナリズム講座。本日の講師は太田出版の編集発行人落合美砂さん。 テーマは「ベストセラーの仕掛け」で、落合さんは『完全自殺マニュアル』『オタク学入門』『Mの世代―ぼくらとミヤザキ君』などの編集で知られている。
150万部売れた『完全自殺マニュアル』は初版7千部だったそうだ。 今も年に何万部か売れるという。「古典」となった感じだろうか。 発売当時は「いつでも死ねると思うと楽に生きていける」という反応が大半だったが、 今は本当にマニュアルとして買っている人が増えてきて 反響というより薬物とか縄の結び方とか、質問がより具体的になっているらしい。
薬物などについての表記は古くてほとんど使えないそうだ。 「改訂版を出す気はないですか?」と聞いたら「嫌です。出したくない」と落合さん。
次に出した『完全失踪マニュアル』は、著者自身が本当に失踪してしまった、という話は面白かった。
懇親会もなく終わったので、『太古八』の羽賀さんに電話。 昼間にも電話して、昨日メールをくれたCさんについて聞いていた。 Cさんが太古八のお客さんというよりも、羽賀さんがCさんのお店の常連なのだった。 「今度行こう」という話だった。
羽賀さんは電話に出ると第一声「行こう!」。22時前に『太古八』着。 ビールを頂き、羽賀さんの俳句を見せてもらいながら営業が終わるのを待つ。
Cさんのお店は太古八から歩いて30歩の『なすび』。小さなスナックだった。 Cさんは「凶暴エロ親爺」という感じではなく、陽気な芸術家。 昨日の今日で私が登場して、驚いていた。私もビックリ、なんだか不思議だ。
初対面のCさんが私に起った出来事を知っていて、私のことを前から知ってる羽賀さんに説明しているのを「ああ、そう言ってたねえ」と聞いている。 インターネットをやらない羽賀さんは更に摩訶不思議な感じだろうなあ。
羽賀さんの差入れのモツ煮込み。美味しい。レバだという。私はレバーは大嫌いなはずなのに。全然砂っぽい感じがしないし臭くない。 調子に乗って大きいのを食べてしまったらやっぱり苦手だったが。 さつま芋のオレンジ煮もうまい。この空間で『太古八』を味わうのも不思議。
羽賀さんとCさんが他の常連さんを紹介してくれる。 羽賀さんのように飄々とした、人を決め付けたり排除したりしない、でも自分の スタイルはしっかり守る、みたいなオジサンに会って話したい、と思っていたと ころだった。粋な会話が非常に楽しい。
「行くよ」と言われて、帰るのかと思ったら羽賀さんのお友達のお寿司屋さん『はやし』。 開店したばかりで実験的に朝4時までやっているとか。
羽賀さんに「お寿司は手で食べなさい」と言われる。 「はい」。私はこういうことには素直に従う。『太古八』のご主人がその方がうまい、と言うんだから。寿司の持ち方、醤油のつけ方も直される。ひえー、緊張する。 穴子の握りが半分ボテッと落ちる。 「俺の付き合っている女たちに比べたらまだまだだな」。
「肩書きで判断すること」と同じように一般に否定的に言われる「他人と比べること」。 みんなやっている。そりゃ比べるさ。楽しいんだもん。比べられもしないなんて寂しいじゃない。
私も比べる。紅茶のティーパックをギューギュー押して「ああ、そんな風にしたら不味くなる」と言っても「熱くて色が濃ければいいんだ」と聞かない人と、美しい寿司の食べ方をする人を。
「今日は全部ご馳走したからな。いつか俺に奢りなさい。レモン(檸檬屋)か、どこかで」 「じゃあ、『なすび』で」 ってなすびの勘定はここに公表してはいけないのではと思うような驚愕破格値。 「おいおい」と羽賀さん。 んー、最近めっきりご無沙汰の『酒 いわしや』はどうだろう。決めた。
久し振りのデート、楽しくてたまらなかった。
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2003年09月18日(木)
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