檸檬屋新宿最終日 |
(た)ちゃんに相談メール。心配して電話をくれる。 「これから話すことは日記に書かないで」と言われる。 「何故?」 「いやだから、不快なの」 「私は『書かないと約束したら話す』と言われるのが不快だよ」 「友達無くすよ」 「(た)ちゃんの気持ちはわかった。対応する。日記を読んでも不快だったら言ってよ」 というやりとりがあって、ちょっとだけ話してくれる。
檸檬屋新宿最後のお勤め。25名以上のお客様で盛況。
ソンコマージュさんのライヴではリクエストしたかったが、お客様の手前遠慮した。 思いが通じたのか、最後の「マランボ」とアンコールが私の最も好きな曲で感激。 かっこいい。
住枝さんはライヴ中「ぼおっとするな、客席に目を配れ、ほらあ」 と私に何度も言い、うるさい。ライヴ中はガチャガチャ動けないんだよ。 そして自分はライヴが終わると、どっかに行ってしまう。むかつく。
従業員2人にお客様20名以上になるとかなりキツイ。追いつかなくなる。 洗い物をしているときにお客さんに「皿頂戴」と言われて「何の皿ですか」と聞いたら 「決まってんだろ!」と箸を、取り皿に叩きつけて怒られる。 「取り皿ですか」と言って持って行くと 「皿だけじゃしょうがねえだろ」。 「何ですか?お箸はありますよね」と言いながら私はカウンターの中に戻る。 お客さんがカウンターまで来て、お好み焼きをじっと見つめている。 「ああ、お好み焼きね」 お客さんが移動した席に自分でお好み焼きを持って行く。 どっかから戻ってきた住枝さんに 「あれはダメだ、まあ今日で辞めるならこの店も良くなる」みたいな事を言っている。
この人には前にも「買ったばかりのCDをお前が傷つけたんだ」と後になって言われて 「全く身に覚えがないけど、本当に私がやったのならごめんなさい」と謝ったことがある。 今日は謝らなかった。
突然(た)ちゃん来店。びっくりした。しかしろくに話も出来ず。 私がスッピン、スニーカーで働いているのを見て「楽しそう、働きたい」と言うが、 お薦めはしない。
24時を過ぎて漸く蕎麦を口にする。帳簿他をつけ終わると電車は既に無い。 住枝さんが電脳キツネ目組の悪口を言い始める。私は黙々と洗い物。
「おっさん(宮崎学さん)以外はみんなバカ。教養が無い、勉強してない、闘ってない」。 キツネ目組のHさんが「みんなそれぞれやってるんじゃないですか」 「誰がじゃ。例を挙げてみい」 「Mさんとか」 「あいつは檸檬屋の常連だ。檸檬屋の常連はまともなんだ。他に誰がいるんや。 関西はおる。おっさんの言うことを理解してやっとるのが。東京はだめ。 キツネ目組でもの書きや、ジャーナリストで活躍してるのがおるんか。 群れてるだけやないか。」 「愚連隊みたいなもんじゃないですか」 「愚連隊?!キツネ目組は群れておっさんにたかってるだけや。 命かけて闘ってるヤツはいない」 Iさんはキツネ目組なのだろうか、 「愚連隊は命はかけんよ。命かけるんはヤクザもんよ」とおっしゃる。 Hさんが「僕はヘラヘラしてるだけですけど」と言うと 「だから女房に逃げられるんだ」と住枝さん。
ああもうイヤダイヤダ。 「一人で闘ってる組員は檸檬屋で俺様住枝さんと飲んでる暇なんか無いんだよ!」 「キツネ目組は単なる宮崎学ファンクラブなの!楽しく遊んでるだけ!」 「おっさんにたかっている組員に出資してもらってるのはお前じゃ、 叩き返せばよかろうが!」 と心の中で叫ぶが、口をついて出たのは 「住枝さん、もう帰っていいですか?」 「いいよ」 洗い物は流しにもカウンターにも溢れているが、これ以上耐えられない。 明日出勤のAちゃん、Sさんには立つ鳥跡を濁さずとはいかず申し訳無いが、帰る。
「最後までお給料を無事もらえれば『楽しかった』と言える」と思っていたが 今の実感としては程遠い。もう少し日が経てば笑えるだろう。
ともあれ檸檬屋新宿でお世話になった皆様、短い間でしたがありがとうございました。 ご来店いただいたお客様、一緒に頑張った従業員、もちろん住枝さんも、 みんなに感謝です。また飲みましょう。
さあて、次は何が起こるかな?
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2002年06月22日(土)
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