彼が放った一言で、妄想の波が大きくあたしを飲み込む。その中であたしを縛るモノは何もない。沈んでしまえばいい。ただこの身体がないのならば。しかし、この身体に付着するモノは目を背ける事など出来ぬ現実。あたしには暴発を防ぐ権利すらない。あの場所へ向かえば、少しは楽になるって言うのは本当ですか?触れたことのない領域は、ただの恐怖に他ならずこの先何処まで行くのだろう。今日も胃の痛みと食欲と性欲と睡眠欲を抱えて浅く眠る。