ありふれた日常

2002年11月12日(火) 捉え方ひとつのリアルが必要

村上春樹さんの書く小説がとても好きだ。
だから、春樹さんの書いたエッセイは絶対に読まないことに決めていた。
失礼な話だけれど、何処か壊れてしまいそうな気がずっとしていたのです。

でもこの間、「ノルウェイの森」を進めてくれた人
(そう言えば、あたしは中学校の時、あんなに売れている小説は絶対に
読まないなどと、とても生意気なことを言っていたなぁ)と
久しぶりに春樹作品の話をする機会があって、その人が絶対に読んでみるべきだ。
とあまりに強く言うので、読んで見ることにした。

結論から言うと、とても面白いです。
文章の書き方はもちろん小説的ではないけれど、
観点があたし達なんかと断然違う。
本人にとってはごく普通なんだろうな。
そんな所がやっぱりあんな素敵な小説を書けてしまうところなんだろうな。

いくらフィクションと言う枠の中の小説であるとしても
そこには絶対にリアルがあるべきだ。と偉そうに思ったりする。
(まぁ、リアルも人それぞれの捉え方ひとつなのだけれど)
あたしが好むのは日常的な非日常だから、そこに自分なりのリアルさが
存在しないと読み進めない。音楽然り(リアルな歌詞によっての共鳴)
エッセイの中に見た春樹さんの観点であったりスタイルであったりは、
リアルに小説に繋がっているのです。
だからこそ、とても面白かったのだと思う。

村上春樹「村上朝日堂 はいほー!」
村上春樹「海辺のカフカ 上・下」
カフカのサイトで春樹さんに感想メールが送れて、それに対してご本人から
お返事が貰えるなんて素晴らしい場所があるのだけれど、とてもじゃないが
あたしにはカフカの感想なんてぇのは書けない。
最低でもあと二回は読まないと書けない。
けれど、20日で締め切りなんだよなぁ。
書いてみたいような気がしたり、しなかったり。

ヒキタクニオ「凶気の桜」も読み終わったけれど、感想はまた今度。


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