あと少しと言う所でやはり軽い混乱が襲う。
一度大きく深呼吸をしてから、持ち直すために熱めのシャワーに入る。
喉が渇ききっていて、ビールが飲みたかったけれど、
冷蔵庫の中に見当たらなかったので仕方なく諦める。
さあ、もう一度。

・・・。

多くのモノは幾ら目を凝らしても見えない闇の中に
放たれ、浮かんだまま行き場を失している。
結局いつもの純粋な喪失感だ。
何も考えられず、考えた所で何処にも辿り着かない。

さよなら、笠原メイ

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nobel　村上春樹「ねじまき鳥クロニクル　第３部鳥刺し男編」