日々楽しく生きている。

2003年05月06日(火) 親友(後編)

『うお、見るな!』


親友の携帯に、何度となく入ってくる返信メールに話が遮断され

苛立った俺は酔いに身を任せ画面を覗いた。


そこにあった名前は


うちの病棟の当直者だった。


なおかつ既婚者。








まさかお前・・・・・。








親友を疑う俺。


色々な疑惑が錯綜し、酔いは一気に醒める。







・・・・そして飲み会も終わりに近付き、幹事が2次会の場所を皆に告げる。



俺 『なあ・・・・桜祭りに行かねえか?』

高 『お、いいね。夜桜だな。』




そして俺ら2人は、2次会に誘う方々を強引に振り切り弘前公園へと向かった。


さすがに、桜も散ってしまい、尚且つ夜の10時なので人もまばらだった。




俺 『人いねーなー。この前とは全然違うぞ。』

高 『そりゃそうだべ、葉っぱだけだし夜だもん。




しばらく歩いてたら、俺、息苦しくなった。

酒がまだ残ってたみたいだ・・・ぜぇぜぇ




俺 『ちょ、ちょっと座って休もう・・・ぜぇぜぇ

高 『じゃあそこのベンチに座ろう』



二人でベンチに腰掛ける。


何気なく周囲を見るとカップルばかり。


キスしたりハグってたり2人だけの世界に心酔してるくそったれカップルの群れ。




その中で野郎2人でベンチに腰かけてる俺らは、どっからどう見ても



痛い。



・・・・石投げた。川に。




そして俺は、ためらいながら、それでも勢いに任せて聞いた。

以下、会話形式。


『・・・なあ、さっきチラっと見えたんだけど○×さんの名前あったよな。』

『・・・あぁ、やっぱ見えてたか・・・』

『お前まさか、不倫してんのか?』

『違うよ。あー、でも・・・・・・・うん。全部言うか・・・。』

『・・・・・・。』

○×さん、俺に女を紹介するって言ったのよ。』

『ふーん。』

『で、その女ってゆうのがなのさ。』



一瞬耳を疑った。



ってあのか!?』

『そう、その△。


・・・数秒口が開いた。


という女は俺ら2人がよく知ってる女で、付き合っている彼氏と何回も別れたり付き合ったりしている女なのだ。



『マジでかぁ!?』

『マジもマジ。』




こっから更に数分思考回路がパンクする。




『じゃあ、○×さんの名前が入ってんのは・・・』

『ああ、連絡係みたいなもんだ。』

『・・・・で、と付き合ってんの?』

『付き合ったその日に、元彼から電話かかってきてヨリ戻したってさ。
























はぁ!?
















『じゃ、じゃあ何か?お前は振り回されたのか!?

『・・・・・・・まあな。』







悲しそうな、それでも笑って喋る親友に俺は怒りと悲しみが湧き溢れた。




『ここに連れてこい!ぶん殴るからよお!!

『はは。』



不倫の方がまだ良かった。良いのかな?



こいつがそんなに辛い思いをしてたなんて。


そしてこいつがそんなに辛い思いをしてたのに気付いてやれなかった自分が情けなかった。



・・・・ほんっとに自分が情けなかった。





そして親友を振り回し、傷つけたその女にどうしようもなく腹が立った。


腹が立って、腹が立って・・・・・






でもこいつはもっと辛かっただろうな・・・・。


一人で抱え込んで。







『・・・・・・・・・・・お前には言えなかったよ。』

『・・・・・・バカが・・・・・・。』




唇を思いっきり噛んで、泣きそうになるのを堪える俺。マジで泣きそうだった。










『・・・・で、今もメールとかしてんのか?』

『あぁ、この前来たよ。』

『なんて!?』
















¨彼氏が浮気してました¨ってきた。』
















バカか!?・・・で?』

















『ふふ・・・¨大変そうだね¨って返したよ。』






















二人で大笑い。(げらげら)






『そうかそうか、してやったな(^^』

『ははは、ったりめーだ(^^』








んー・・・そうか。



良かったよ、ホントに良かったよ。



俺は、お前が振り回されて傷ついていく様を見たくないから・・・






ホントに良かった・・・・。

















きっと俺らは、これからもこんな事、色んな事を積み重ねて


『親友』としての過程を一歩一歩踏んでいくんだろう。







お互いに分かり合える友達。

何でも(?)話せる友達。

一緒にいて、楽な気持ちにさせてくれる友達。

時に夫婦をも越える絆をもつ友達。

友達を越える友達・・・・・・・親友。






親友の定義って、そんなもんじゃないかな?





一生、生きていくうちに親友は一人っていうけど





俺にとっては高阪が無二の親友。







こいつが親友で良かったと、心からそう思う。






これからもよろしく頼むわ、高阪くん。






こんな俺といつもつるんでくれて・・・・・・
























ありがとう



























〜後日談〜



今日、○×さんに話しかけられた。



『相坂さん、あの事知ってるでしょ?』

『はあ?あの事って?』



突然話しかけられたので、ちょっと思い当たらない。





・・・だけど瞬時に気付く。





・・・何で今頃聞くんだ・・・?


・・・高阪が『俺に言った』って言ったのか?


・・・いや、奴は言わねーな。


・・・タイムリーすぎる、おかしい・・・








そして、ある結論に辿りつく。

























(俺の日記を見てやがるな・・・・)































『ああ、知ってるよ。』

『高阪さんから聞いた?』(ってゆーか日記読んでるやろ)


『聞いた。』

『ふーん。そっかぁ・・・・。』

『だって俺ら・・・』








『親友だからな』(げらげら)












おしまい♪









アップ遅くなってすいません(汗

事実を思い出すに当たり、少々時間を食ってしまいました。








・・・・でも・・・・


友を思う俺って























カッコ良くない?(笑

死ね俺。


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相坂 [MAIL] [HOMEPAGE]

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