無責任賛歌
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藤原敬之(ふじわら・けいし)

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2004年05月12日(水) アニメなどニュースあれこれ。『キル・ビル vol.2』も見たよ。

 クソ忙しい日々が続いて、ニュースチェックを怠ってるうちに、やたらと「ウッソ〜ッ!てな出来事が世間ではいろいろと起こってたのである。どこぞの党首の辞任? いや、政治には三面記事的な野次馬興味しか持ってないから。

 まずは『機動戦士Zガンダム 星を継ぐ者』映画化とか。もちろん監督はトミノ御大なんだけど、いやまあ黒歴史として封印してたはずの『Z』をまた今ごろ持ってくるというのは、いったいどうしちゃったんだかねえ。だいたいどこの誰がそんなニーズを出したのか。トミノさんの脳内人格か。
 まさか、これって、続けて『ZZ』も連続して映画化とか、サンライズはそんなこと企んでるんじゃないだろね? 『ガンダム』だけで21世紀も持たせようって腹なのか? あるいは安彦さんに『Zガンダム The Origin』を描かせるための伏線とか……いやまあどうせ「描き残したことがあった」とか、つまんない理由なんだろうけど。ファーストガンダム世代はどうしたって「いや、もうテレビシリーズ(あるいはギリギリ劇場版)で『ガンダム』は完結してるから」と思っちゃうからなあ。

 「何を今さら」という「続編」なら、やっぱり前作でキレイに完結してるのに、なぜか『2』が作られちゃう『トップをねらえ!』。
 スタッフは、原作・制作:GAINAX、原案&監督:鶴巻和哉、脚本:榎戸洋司、キャラクターデザイン:貞本義行、バスタ−マシンデザイン:いづなよしつね、メカニックデザイン:石垣純哉・コヤマシゲト、フューチャービジュアル:okama、音楽:田中公平、企画監修:庵野秀明。
 第1話スタッフは、絵コンテ:樋口真嗣、演出:大塚雅彦、作画監督:貞本義行&柴田由香、それ以降の絵コンテも、第2話:幾原邦彦、第3話:平松禎史、第4話:庵野秀明が担当するガイナックス創立20周年記念作品。まあ、スタッフだけは確かに総力戦に近いねえ。でも前作の実質的な脚本家である山賀博之さんの名前がないのはどうしてかな?
 キャストは、主人公・ノノに福井裕佳梨、お姉さま・ラルクに坂本真綾、ライバル・チコに沢城みゆき。すごく売れセンな人を使って「萌え」を狙ってるわけでもなく、かと言って超ベテランなわけでもなく、ちょっと「ビミョー」な感じなのがいかにもガイナックスらしいか。
 これも、誰が望んで立ちあがった企画だかわかんないあたり、期待していいんだか悪いんだか、それこそ「ビミョー」。でも前作はともかく大好きだったから、DVDが出たら買うとは思うけど。


 もう一つ、特撮系では、実相寺昭雄監督の新作が製作決定。江戸川乱歩シリーズ第三弾だけれど、なんと題材は『鏡地獄』。原作に名探偵明智小五郎は登場しないが、映画では脚色が加えられて探偵モノとして映像化。けれど演じるのは前作までの嶋田久作に代わって、浅野忠信。……これもどんな出来になるかちょっと見当つかんね。
 映画は『鏡地獄』を含んだ4人の監督作によるオムニバス形式で、総タイトルは『乱歩地獄』となる模様。その内容は以下の通り。
(1)「火星の運河」(竹内スグル監督、主演・浅野忠信) 男(浅野)は暗黒の森を歩きつづけている。やがて現れた沼で、ふと自分の体を見ると、恋人とそっくりな雪のように白い女の肉体となっていた。
(2)「鏡地獄」(実相寺昭雄監督、主演・成宮寛貴) 昭和24年ごろの鎌倉が舞台。女たちが次々と変死をする事件が発生。捜査を進める明智(浅野)は、事件の陰に美青年・透(成宮)の存在があることに気づく。透がかかわった女は必ず、彼の虜(とりこ)になっていた。
(3)「芋虫」(佐藤寿保監督、主演・松田龍平) 屋根裏に潜む平井太郎(松田)は戦争で両手両足を失い胴体だけになった須永中尉(大森南朋)とその妻(岡元夕紀子)の生活をのぞいている。愛と残虐性が混在した、その生活の行方は?
(4)「蟲」(カネコアツシ監督、主演・浅野忠信) 征木(浅野)は異様なほど内気な男。親の遺産で、土蔵の薄暗い部屋でひっそりと過ごしていた。あるとき、少年時代にあこがれた女と再会し、ストーカー行為を続ける。やがて、女を完全に自分のものにしようと思い立つが……。
 乱歩のこれまでにあまり映像化されたことのない短編に着目したのは慧眼だと思うが、ストーリーラインを見る限りではちょっと脚色が過ぎるようにも思う。『鏡地獄』って、もっと「引きこもり」なヤツの話なんで、だからこそ乱歩らしいんだけど、ムリヤリエロに持っていこうとしてないかな?


 ほかにも、『鋼の錬金術師』が米カートゥーン・ネットワークでの放映が決定とか、『Xメン3』にハル・ベリーが出るのを渋ってるとか(つか、二つ返事で出演を許諾したの、ジーン・グレイ役のファムケ・ヤンセンだけだって。作れるのかよ、ホントに)、『マトリックス』のラリー・ウォシャウスキー監督が性転換してリンダ・ウォシャウスキーになったとか、どうコメントすりゃいいんだかってニュースも目白押しである。世の中、落ちついた日々というものはないものなのかねえ。


 で、やっぱりこういうニュースに紛れて、やりきれない訃報も続いている。
 『プリンセスチュチュ』の主題歌などで知られるシンガーソングライター、女性デュオ「メロキュア」のメンバーの岡崎律子さんが、5日に敗血症性ショックのため死去していたことが今日になって判明。享年44。早すぎるよ、いくらなんでも。あんなに澄んだ声で、切ない感情を聞く者一人一人の心に直接語りかけて、かと言って決して悲しみに堕することなく優しく歌っていた人を、私はそうは知らない。哀しいというよりも悔しい。もしも神がいるのなら、彼女のその声に嫉妬して、地上から取り上げたのだとしか思えない。神はやっぱり非情で残酷だ。
 『チュチュ』の主題歌の『Morning Grace』と『私の愛は小さいけれど』は本当に好きで、男声で歌うのはまわりの顰蹙を買うとわかっていても、カラオケで何度か歌った。でもこれからはもう歌えない。歌う気になれない。……グータロウくん、君が今借りてる『チュチュ』のDVDの声の人、もう、二度と聞けないんだよ。最後まで心して見るように。
 岡崎さんの、その魂の安からんことを。


 昨日の夜、日記を書いたあと寝付かれずにテレビを点けたら、ちょうど新作『鉄人28号』の第五回をやっていた。……『鉄人』のリメイクっていうより、ありゃ、今川泰宏監督の『ジャイアント・ロボ』のリメイクだねえ。絵柄自体は旧作のレトロな雰囲気出してるけど、鉄人がオックスに踏まれて眼が日野日出志みたいになったり、不乱拳博士と、モンスターが実は親子で……なんて辛気臭い展開は横山光輝じゃないよ、手塚治虫だよ。そんな話にするなら何も昔の絵柄に拘る必要はないよ。原作通りにやるつもりなら、もったいぶった演出は避けてもっとストレートにやって欲しいもんだ。

 今日は、仕事が終わって(早く帰るつもりが、やっぱりトンガリさんが仕事をほっぽらかしてさっさと帰ってくれたせいで、残業しなきゃならなくなった)、しげと待ち合わせ、キャナルシティAMCでやっと『キル・ビルvol.2』を見る。
 たいていの客がVol.1でタランティーノの「やり口」には慣れてしまっているのだろう、謎の中国人導師が出て来てもあまり驚いたり引いたりしている雰囲気はない。けど、レディースデイで女性が多い中、映画が終わって回りを見渡すと、満足げな顔をしている客は1作目同様、殆ど見かけない。「まあこんなもんか」とか「C級以下」なんて声も聞こえて来る。こういうデタラメ映画(断じてバカ映画ではない)の面白さってのは、普通に映画を見たいと思ってる人にはやっぱり異質過ぎるんだろうなあ。もちろん私もしげもこういうのこそ「大好き」なんである。世界観がまるで不統一なのだって、『ストリートファイター』とかのゲームに慣れてりゃ今さら目くじら立てんでもいいと思うんだけどね。

 帰宅してしげに焼肉を食わせてやる。
 最初は牛丼にしてやろうと思っていたのだが、そうしげに言うと、「牛丼は卵かけたりして軟弱だから嫌い。焼肉は焼肉だけがいいの!」だと。
 言う通りに普通の焼肉にしてやりはしたけど、「卵とじ」って軟弱なんですか? よくわかりません。(―∇―;)

2003年05月12日(月) すっ飛ばし日記/帰らない男
2002年05月12日(日) 懐かしき人々の狂乱
2001年05月12日(土) 今日までそして明日から/『私はスポック』(レナード・ニモイ)



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