無責任賛歌
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藤原敬之(ふじわら・けいし)

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2004年03月13日(土) チケット取れました。

 シティボーイズミックス PRESENTS「だめな人の前をメザシを持って移動中」のチケット予約の開始日。プレオーダーの抽選には外れてしまっていたので、今日は朝から電話番。これが毎年全然通じなくて、ヘタをすると6時間、7時間と電話をリダイヤルし続けなくてはならないという苛酷なもの。大袈裟な言い方だと思うかもしれないが、その間ずっと立ちっぱなしなので、確実に腰に来ちゃうのである。風呂と寝床を行ったり来たりするハメになるのがオチだ。
 今年もその覚悟はしていて、10時からずっと電話をかけっぱなし。もちろん何度かけても事務所のアートスフィアには不通。こりゃ、今年も夕方まではダメかも、と溜め息をついて、もう何十回取ったか分からない受話器を置いた途端に、電話が鳴った。耳に飛び込んできたのはしげの声。
 「取れたよ! チケット!」
 しげはしげで、ローソンまで出張っていって、ロッピとかいう端末機でチケットが取れないかどうか、挑戦していたのである。「S席は完売だったけどいい?」
 時計を見ると、発売開始後40分である。それでもうS席は完売か。中年どころか老年にさしかかってるコメディアンの舞台だってのに、なんという人気。もちろんお客が入らない限り、公演は続けられないのだから、人気があるのは嬉しいのだが、そのワリにシティボーイズの世間的な認知度は未だに低いのである。テレビじゃ3人揃って出ること少ないからなあ。舞台中継をテレビでやってくれたらいいのだけれど、有料放送のWOWOWですら、内容がヤバ過ぎてカットされまくり(まあ、人権やら著作権やらに引っかかっちゃうのである)の舞台なもので、その面白さは結局、ナマで見てもらうしかないのだ。……とファンはみんなそう思っているから、これだけチケットが取りにくいのだよなあ。全く、アチラ立てればなんとやらの世界である。
 帰宅したしげ、すっかり有頂天。玄関先で踊っている。「一年で一番嬉しいかも」とか言ってるがまだ芝居を実際に見に行ったわけじゃないので、気が早すぎるのである。


 今日は知り合いの宴会が昼日中からある予定で、チケットが取れなかったら行くのやめようかと思っていたのだが、運よく取れたので出席することにする。糖尿が悪化してからは、仕事関係の宴会にすら参加してなかったのだが、義理がある人が出られるので、断り難くはあったのである。実際に顔を出してみると、酒癖悪いやつらも結構いたので、ちょっとツラかったのだが。日本人の酒の飲み方のヘタさ加減は、もうどうしようもないところまで来てることは何度となく実感しているのだが(またそれがいいのだと勘違いしてる野猿が腐るほどいるのが全く迷惑極まりないことである)、こういう酒に呑まれる国民性が一般化してるクニが国際化なんて考えちゃいかんよなあと思うのである。

 宴会の流れで客が一人、うちに遊びに来る。いきなりだったので、部屋は相変わらずとっちらかっていたのだが、まあ若いわりにはかなりオタなやつだったので、問題なかろう。堂高しげるの『全日本妹選手権』6巻を読みながら、たいていのネタの意味がわかってたようだから、もう人として引き返せないところまで行っちゃってるのである。
 「宝の山や〜!」とか叫んでたけど、山を掘りおこしていったら、たまにとんでもないものが出てくるところは確かにそうかもしれない。もっとも、とんでもないとは言っても、某俳優さんのコレクションのように、「盗品」は一切ないので誤解なきように。

 客は三時間くらい居座ってマンガを読んだりして帰る。
 しげ、ずっと寝室に引っ込んでいたのだが、時計はもう8時を回っていて、すっかり腹を減らしてブスくれていた。「オタな男ってアレだからモテないんだよ!」と、相手がモテてるかモテてないか分かりもしないのに勝手に決めつけて八つ当たりしている。確かにモテモテのオタクなんてのに会ったことはないが、みんな報われないと知りつつもそれなりに努力はしているのである。あるはずのない未来にも希望を捨てない人間に対して、背中から鞭打つようなことを言うのはあまりに酷薄な仕打ちとは言えまいか。オタクなんてのは外見はクマかトラかイノシシかってのが相場だが、ココロは傷つきやすいウサギちゃんばかりなんだから、もう少し、憐憫の情を持ってあげてほしいものなのである。ウザくてイタいオタクばかりゴマンと見てきているので、しげのオタク嫌いにとみに拍車がかかってきているのも無理からぬところではあるのだが、オタクに性格改善を求めるのは彼らの人生の唯一の生きがいを奪うに等しいことなので、少しは手加減してあげてほしいのである。
 「何でアンタにはオタクばっかそんなに寄って来るの?」とか言われて、こちらにまでトバッチリが来てしまったのだが、こんな言い方をするところを見ると、しげは私のことをオタクとは思っていないようである。私自身も、自分がオタクと言えるほどの知見はないと思っているので、それはそれで構わないのだけれど、人からはやたらオタクだオタクだと決めつけられてきたことを思うと、不思議なことではある。
 しげの機嫌を取って、カレーうどんを作ってやる。よっぽど腹をすかせていたらしく、ふた玉分をペロリと平らげる。うどんも先週までにかなり大量に買いこんでいたのだが、しげの食べるペースが早いので、そろそろ底を尽きかけている。トイレットペーパーやらなにやら、こまごまとしたものも切れていたので、買い物に行きたくはあったのだが、宴会疲れで外出する元気が私にもなかった。そのあとネットも開けずに就寝。


 フジテレビの昼の帯ドラマ『牡丹と薔薇』(「ボタバラ」と略するのが「通」らしい。主婦もジャーゴンを使うのだなあ)が、4月23日午後9時から、2時間のスペシャル総集編として放送されることが決定。『真珠夫人』以来の帯ドラゴールデン枠進出ということで、これでDVD化も決定したようなものだろう。でもどうせまたボックスなんだろうなあ。半額セールになるのを待つかなあ。
 けれどこれで世のお父さん学生さんも、あの超絶破天荒なドラマを心行くまで楽しめるようになるのだ。アレはあらゆる意味で凄いから、ぜひ見ましょう。解説には「不倫、略奪愛、復讐、誘拐、自殺、偽装妊娠、愛人契約、偶然の再会、出生の秘密、執拗ないじめ、燃えさかる嫉妬心……と、もう何でもアリの展開」とある。これが誇大広告じゃないどころか、「まだまだこんなもんじゃない」からねえ。初めて見たとき、私も呆気に取られたから、みなさんもそうなってください(^_^;)。

2003年03月13日(木) スターと役者のはざまで/『田口ランディ その「盗作=万引き」の研究』(大月隆寛編)
2002年03月13日(水) 「かろのうろん」ってわかる?/『博多学』(岩中祥史)ほか……“NEW”!
2001年03月13日(火) 少女しか愛せない/『NOVEL21 少女の空間』(小林泰三ほか)ほか



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