運転手さん ここでいいです そう この電信柱のあたりで
もう降ります
どのくらい遠くまで行けるのか 自分でもわからなかった
もしかしたら ずっと走り続けられるかもしれないと 今度は 本物なのかもしれないと
本物だったのかもしれない 私は
でも もう いい
そうだったなら なおさら
スピードが上がれば 胸は高鳴って 走る言葉に心ときめかせて
いつまでも乗っていたかった 私は
運転手さん ここでいいです 今ならまだ 間に合いそうだから
ここで降りれば 振り向かずに歩いていけそうだから
ありがとう ばいばい
大好きでした
|