オミズの花道
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『 忙人の余裕 』
2005年03月11日(金)


もう猫可愛すぎ。
ご飯食べておしっこしてウンチして遊んで寝るだけ。
遊びつかれてにゃーにゃー鳴いて、抱っこすると瞬間で眠っちゃう。

山猫の血って本当に入ってるのかなあ?
すっごい人懐こくってらぶりー。

私に何かして欲しい時は『にゃあぁぁぁ〜。』と長鳴きして呼ぶ。
時間的にご飯なら、用意している間私の足にしがみ付いて離れないし、眠いなら手で掬い上げた瞬間うとうとしちゃう。
先日はゴロゴロいう間もなく、手のひらの上で寝てしまったくらいだ。

ブリーダーさんのお話によると、この手の猫は早めに母猫から離さないと人間に懐きにくくなるらしい。
こんな風に無防備に眠る姿を見ているとそうは思えないのだが。


昨夜遅くに真田さんから電話があった。
相変わらず忙しい人で、今日は一日で主要三都市を回った日だったらしい。

年代の割には古風な人だから泣き言は少ないのだけれど、さすがに疲れた声だったから心配になる。
『今週は二回大阪を素通りしたよ。
 会いたいのに中々上手く行かないな・・・・。』
そういってため息をつく。

最近の私達は・・・・顔を合わすのが減った訳ではないのだが、私が席に居る時間が短いので余り話せない事が多い。

ましてや真田さんは接待で来る事が殆どなのだから、彼は彼で接待先に気を配るし、私は私で彼のそんな様子や接待先の方の様子を読み取って、女の子の配置変えをしたり、ボトルや抜き物の段取りをしたり、時間の配分やお土産の用意、伝票の目通しや次の店の段取り、時にはタクシーの手配などをこなす。
(もう最近黒服に期待するのは止めたのです。)

そんな調子だから店で会話を交わす事は殆ど無く、お迎えの時とお見送りの時に少し話すくらいだ。
後は電話と携帯メールとパソコンメールだけ。


ちょっとつまんないなあ、と実は思う。
私はいつまでも現場で居たいのに。
最近は人を使わざるを得なくて、お話したいお客様とも全然話せない。

『滞りなく行っておりますでしょうか?』と合間に聞いたりすると、『なんやなおも偉くなったもんやな。全然傍に居てくれへんやないか。あんまり出世せんでええから、たまには遊んでや。』などと言われたりする。
私が一番そうしたいんですよ、と嘆くと『まあええよ。またご飯でも行こうな。』と慰められる始末。

大ママと朝まで飲んだ時に、現場が好きなのに、と愚痴ったら、『そんな余裕のある事よう言えるな。』と笑われた。
余裕なのかな。我侭だと言われると思っていたんだけど。

大ママ曰く今の私は、テーブルをプロデュースする段階ではなく、店全体の視点になったこそのジレンマなのだという。
これにはまだまだ上があって、今は自分のお客様の席に『より良い女性を回して下さい。』と店側に我侭を言えるが、もうじきそれもままならない状態になって行くらしい。

そう考えると何だか嫌になって行くなあ。
私は接客業が好きでやってるのに、この仕事の一番楽しい部分を味わえないなら、リスクを背負ってまでこの仕事をやる必要は無いんじゃないか、とさえ思ってしまう。
周りにこの本音を聞かれたら不真面目すぎてそれこそ顰蹙なんだろうけれど、やはり現場の楽しさを思うと・・・・考え無しに好き嫌いを呟いてしまいそうだ。


でも同年代のホステスはこれをして当たり前なのだし、いや出来て当たり前で、私はまだ遅いくらいなのだな。
つくづく不真面目な姿勢の自分が情けない。
現場に居れない状況の中でも、何か別の楽しみを見つけて行かねばならないのだ。

心を亡くすと書いて忙。
最近やたらとこの漢字が身に染みる。






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