オミズの花道
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『 ヴァン・ヘルシング 』
2004年09月08日(水)


ヴァン・ヘルシングを観た。


ヴァン・ヘルシング自身、ジプシーみたいでめっちゃ格好良かった。
ヒュー・ジャックマンってこんなに色っぽかったっけ。

アナ王女役のケイト・ベッキンセールも野性的な美しさがある。

キーマンのカールはなんとロード・オブ・ザ・リングのファラミア。
これにはちょっとビックリ。


ドラキュラはゲイリー・オールドマンとかでも面白かったかも知れないな。
つまりリチャード・ロクスバーグでは役不足って言うか。生意気だけど。

ドラキュラの花嫁役で最初に死んでしまうマリーシュカはちょっと注目株。
とても綺麗な女性でした。
ジョージー・マランという人らしいのだけど、一番ドラキュラっぽかった。


ストーリーの骨格はしっかりしている。
アナ王女が死んでしまうラストには賛否両論あるだろうが、一族がペテロの門を通り昇天して行く時に、記憶の無いヴァン・ヘルシングには彼女の顔しか解らないのだし、私はあれでいいと思う。

前半に『トランシルヴァニアの人間は死を受け入れるのよ』という王女の台詞はこのラストの為の布石であるし、アンデットに対する恐怖よりも身内への愛情を全面に押し出すのは、彼女の『穢れ無き死』へのストーリー上の誘導であろう。


他の宗教圏とキリスト教圏の宗教観の違いがくっきり出るのがこういうアンデット物だと思うが、今回は万国の色々な人に受け入れられる仕上がりになっている。
監督自身が若い時に欧州諸国を巡った人らしいので、その辺りも影響を及ぼしているのかも。

とにかくそういうガッチリとしたコンセプトがあるので、ドラキュラ、ウルフマン、フランケンシュタイン、と怪物てんこ盛りなのだが嫌味無くスムーズに展開されて行き、さらっと観せてくれる。

どっちにしろ『ハムナプトラ』のスティーブン・ソマーズなのでスピード感はピカイチ。
こちらに考える隙間も与えず、ガンガン叩き込んでくる。


と、まあ平均的に観てお金の落とし甲斐はある作品ではあるのだが、最大の難点がひとつ。
それはキャスティングだ。

別にヴァン・ヘルシングがヒュー・ジャックマンで無くてもいいし、アナ王女がケイト・ベッキンセールで無くてもいい。
そこが弱い。弱すぎる。


唯一ハマり役は冒頭に述べたドラキュラの花嫁役ジョージー・マランと、フランケンシュタイン役のシュラー・ヘンズリー。


役者殺しのILM作品だと言われればそれはそうなのだけれど、物がいいだけに勿体無いなと思う水上なのでした。





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