オミズの花道
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『 内緒の願掛け 』
2004年02月25日(水)


真田さんと久し振りに会食。

中華を御所望らしく、夜景の綺麗な中華レストランへ。
海鮮炒飯激ウマ。

色々と話せて本当に楽しかった。


真田さんは私に対しては柔和で温厚なのだが、彼の部下に言わせると恐ろしく体育会系らしく、京都人にあるまじき浪花節野郎なのだという。
人情に厚くて面倒見が良く、部下をよく庇って鍛え上げるいい先輩なのだが、怒ると一番上の上司なんかよりずっとおっかないのだとか。確かにこの人はバランス感覚に長けている。
叱る時もさぞかしツボを押さえているのだろう。御本人曰く『いや、結構激昂してるよ。傍で聞いてる事務員さんとか退いてるもん』と言うのだが。う〜ん、・・・・ちょっと叱られてみたいな。

ご飯の食べ方も綺麗でスマートだ。
私は食事のマナーが悪くて汚い人はとっても苦手だったりする。
しまった。本当に理想が服を着て歩いているぞ。立ち居振る舞いもベストだ。
あああああどうしよう。本当に逸脱しそうだ。


食事の帰りに回り道をするので、どうしたのかなと思ったらお初天神を抜ける事になった。また来ようって言ったじゃない、そう言われながら。ああ、そうだった。まだ梅は咲いているよね。

そう思って梅を見たが残念ながら咲いていなかった。
ここの梅はきっとビルの谷あいで日照条件が悪く、咲くことが出来ないのであろう。

砂利を通って梅に近づこうとしたら、真田さんにぐいっと引っ張られる。『なおちゃん、神様の傍に行く時は其処を通ったら駄目だよ。ちゃんとこっちを通らないと。』と。
こういう古典的でキチッとした事を36歳の割には言うのだ。うんうん、美しいね。


お賽銭を出して二礼二拍手一礼。私の願いは言うと願掛けにならないから書かない。真田さんは何と願ったのだろう。知りたいような、知りたくないような。

手を繋いで敷石の上を歩く。
『ここは確か恋の神様なんだっけ。』彼はそう言いながら私に向き直る。
『うん、そうみたい。』

『何をお願いしたの?』二人でお互いが何を願ったのか探りあいながら歩く。
知らなかった路地を抜け、面白そうなお店を見つけ、猫を見つけてはしゃぎ、地下鉄の駅まで歩く。

手を振って別れて、私は地下鉄の改札口へ向かう。彼は大阪駅へ。
お互いがずっと振り返り振り返り、お互いを見送っている。
ほわほわとした優しい気分が湧き上がる。

帰路につきながら、こういう関係も悪くないなと思ったり。
もどかしいような、歯がゆいような、それでいて楽しくなれる関係。


こんなに柔らかくて温かい時間が、私達の傍にずっとありますように。






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