日報ファイル
saki



 抱えきれない花束を

思いがけない時に
大好きな人から
抱えきれない花束を
もらってしまったらどうしましょう。

どうすんのコレ?!
とか言ってしまいそうなくらいのがいい。
白か青で統一されているのもいい。
抱えきれないほどの。

何でそんなものが欲しいんだろう。
CLAMPの20面相とかいいな〜!と思いましたよ。
ベランダいっぱいの花ですもんよ!
…さすがにそんなにはいらないけど。

昔むかしモダンバレエなんかやっていたころ
発表会を控えて友人達に見にきてねv
とか言っていると何か持っていった方がいいの?
とか聞かれ。遠慮も知らない子供の頃なので
花束とかもらえたら超嬉しいv
とか答えた訳ですよ。
バレエ教室のお姉さんとか見ていて
うらやましく思っていた結果な訳ですよ。
その日家に帰ると母にこっぴどく叱られました。
あんたお友達に花束持って来いとか言ったんだって?!
友人達もお子様なので、素直に自分の親に
花束あげたいからお金をくれとか言ったらしく。
それがそんな話になるとは、、
…大人なんて嫌いだ。とか思いますよ普通。
そんな訳で憧れの花束は悲しい花束になってしまいました。

学生終了して社会人になる前のアルバイターだったころ
子猫を拾いました。
その時点でなんだかもう死にそうな感じだったのですが
結局死んでしまいました。
今までの猫はいなくなってしまうことが多かったので
(もしくは車に轢かれて原形を留めず)
手の中で失われていく温もりが悲しくて
救えなかった後悔に打ちのめされて
数日後比較的落ち着いてから
バイト帰りに駅の出張花屋に引き寄せられて
あの子を思い出して花を買いました。
ラッシュの車内でつぶれないように
花を捧げ持っていると涙が出てきました。
餞の花束はやっぱり悲しい花束でした。

なので悲しくない花束が欲しいのかもしれません。
いつか自分で自分にプレゼントしてあげようと思います。
自分の好み通りの大きな花束を。
抱えきれない花束を。

…アナタにも、差し上げたいのですがよろしいでしょうか?

2003年03月07日(金)
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