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■ 時
豪奢な布更紗の衣擦れがさざめき
黄金の玉座が鈍い煌めきを放つ頃
時間の流れは今よりも緩やかだった
白銀の冠を頂いた山々が見守り
毎日を生きる人々の汗が光る頃
時間の流れは今よりも穏やかだった
映像と騒音が交錯・同調し
幾何学的な硝子の建築物が冷たい影を映す頃
時間の流れは今よりもっと駆け足だった
宇宙に浮かんだ星々が囁き
太陽でさえその輝きを失い墜ちる頃
時間の流れはそれでも過去と未来を紡いでいた
時は逝き
時が在り
時の来る…
未知の何かを引き連れて。
2001年06月28日(木)
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