ケイケイの映画日記
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2013年12月01日(日) |
「グランド・イリュージョン」 |
「ペコロスの母に会いに行く」の前日に観ました。「ペコロス」に大泣きしてしまい、そちらを先に書きましたが、ご贔屓俳優がたくさん出演している事もあり、こちらも私には充分楽しめる作品でした。監督はルイ・ルテリエ。
リーダーのアトラス(ジェシー・アイゼンバーグ)、メンタリストのマッキーニ(ウディ・ハレルソン)、脱出マジックのヘンリー(アイラ・フィッシャー)、カードマジックのジャック(デイブ・フランコ)の”フォー・ホースメン”を名乗るマジシャングループ。ラスベガスの大舞台でのイリュージョンから、一瞬にしてフランスの銀行から、320万ユーロの大金を盗みます。捜査の担当はFBIのディラン(マーク・ラファロ)。インターポールからアルマ(メラニー・ロラン)も出向してきます。謎が解けずイラつくFBIの元に、マジックの種明かしを生業とする元マジシャンのサディアス(モーガン・フリーマン)に協力を依頼します。しかしFBIの捜査を掻い潜り、次のマジックに挑む四人。果たしてフォー・ホースメンの目的は?
映画友達各位の評判が悪く、怖々の鑑賞でしたが、私は全く問題なし。まずキャストがラファロ、アイゼンバーグ、ロラン、フィッシャーなど、大好きな人ばかり。同じ豪華キャストの「悪の法則」と比べると、ゴージャスさや大物感はだいぶ見劣りしますが、私の好みは断然こちら。特に若造的な役柄が多かったジェシー君が、今回ハレルソンを押しのけ、若きリーダー役をふられたのが嬉しくって。若造役のデイブは、ジェームズ・フランコにそっくりだと思っていたら、実弟だって。こちらも将来有望株みたい。
四人を紹介する華麗な冒頭シーンが素晴らしい。えっ?はっ?何???と、目をパチクリしている間に、しっかり彼らの特技が記憶に残ります。その後もスピード感は落ちず、テンポの良さは秀逸。だってマジックはスピードが命だものね。
元々私はマジックを見るのが好きです。だって魔法使いのようで夢があるでしょう?一瞬の夢を見るのは、お手軽な現実逃避かな?なので、その夢をぶち壊すサディアスに、嫌悪感を持ちました。同業者を「売る」のは、やはり卑怯だと思います。
そういう私の想いを叶えるように、強奪したお金は会場に集まった人たちや、お金に泣いている人に与える四人。義賊みたいで、私の中でますます好感度アップ!このスピード感と好感度のお蔭で、後で考えると解明されないままの謎があるのですが、観ている間はすっかり忘れていました。バカみたいなんですが、これが一番この作品を楽しめる鑑賞スタイルの気がします。
四人の行動を操る影の人物がいるのですが、私が予想していた人はハズレ。これは上手くミスリードしていたんじゃないかなぁ。華麗なイリュージョンに酔しいれ、ワクワクドキドキ楽しみながら、謎は謎のままで取っておく。倫理的に如何なものか?と言う部分もありますが、情が勝る方が後味良いのは、洋の東西を問わないようで。マジックを見るときのように、煙に巻かれたもん勝ちの作品。
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