ケイケイの映画日記
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2011年12月18日(日) 「ミッション・インポッシブル/ ゴースト・プロトコル」




大好きなこのシリーズ、公開初日に観てきました。前評判の高さに偽りなしの出来で、嬉しい限り。今回はチームに私の御贔屓ポーラ・パットンも出ています。監督はブラッド・バード。

ロシアのクレムリンで爆破事故が起こり、アメリカの諜報機関IMFのイーサン・ハント(トム・クルーズ)のチームに容疑がかかります。アメリカ大統領は事件の関与を否定するため、「ゴースト・プロトコル」を発令。チームは孤立無援状態に。ジェーン(ポーラ・パットン)、ベンジー(サイモン・ペッグ)、行きがかり上チームに加わった分析官のブラント(ジェレミー・レナー)は、真犯人を見つけるべく、過酷な戦いに挑みます。

冒頭、何故かロシアの刑務所に収監されているイーサン。ここからの脱出がまずワクワク。素手の戦いとハッカーの頭脳が冴えます。今回「007」並みのアイテムを作るのは、天才ハッカーのベンジーですが、演じるはコメディの出演の多いサイモン・ペッグで、何か不始末するんじゃないかと不安になり、実際チョンボもあったりで、この配役はとても良かったです。

敵はロシア?まぁ〜古式ゆかしいスパイものじゃございませんか?と思っていたら、敵は核兵器推進派のスウェーデンのマッドサイエンティストの通称コバルト(ミカエル・ニクヴィスト)が真の敵であります。う〜ん、超過激なキャラ設定の割には、ちと小粒かな?セリフも少ないし、不気味さが薄いです。前作のフィリップ・シーモア・ホフマンが100点満点の憎々しさと大物ぶりだったので、比較してしまい損しています。ニクヴィストはもうじきフィンチャーのリメイク作が公開される「ドラゴン・タトゥーの女」の主役ですが、セリフが少なかったのは、英語が苦手なのかも。

ブラントは隠せぬデキる様子が謎めいています。演じるレナーは悪党ヅラなんですが、なんか今回は優しげな表情しておるのだな。敵か味方は、割合早くわかります。この人も結構変幻自在に演じられるタイプみたい。




ポーラ・パットンは暖かみのある美貌と知性的な人で、画像より動くほうが素敵な人です。スタイルも抜群なので、今回すごく期待していましたが、敢闘賞と言う感じでしょうが?少し華が足りません。アクションも頑張ってはいましたが、走る姿がちょいドタドタ。これもホフマン同様、前作のマギー・Qのセクシーな美貌のアクション女優ぶりがとても素敵だったので、損をしています。ジェーンは愛する人を殺されたという背景があり、真面目で優秀な人と言う設定なので、及第点はあげられます。

肝心のストーリーとアクションの見せ方ですが、大きな破綻もなくアクションは斬新な見せ方もあり、次から次と、息付く暇なく繰り出されるアクションシーンは、どれも上級で大満足です。今回はイーサン得意の変装を封印しての替え玉作戦もあり、ほぉ〜、そうきますかと言う感じ。アクションは終盤の駐車場の場面がとても見応えがあり、こういう見せ方がまだあったんだなと感心しました。

で、主演のトムなんですが、短い足で今回も全力失踪、とってもカッコいいです。制作も兼ねているので、ストーリーにウェットな部分を入れたいのは、彼の意向でしょう。私はいらないと思いますが、それは娯楽作でも観客の心を動かしたいと言う、ハリウッドのスター俳優トム・クルーズの美学なのかも。容姿ももうじき50なので、衰えは隠せませんが、万年青年の若々しさを目指しているみたいで、アクションのキレはまだ充分持ちこたえています。渋さを増して新たな魅力を見せるブラピとは対照的ですが、これもトムのスタンスなのでしょう。何回も言いますけど、このクラッシクスタイルの銀幕スターぶりが、私がトムを好きな理由です。今回ジェレミー・レナーにも「1」のイーサンを思わすハラハラドキドキの見せ場があり、チームのメンバーににアクションシーンを振り分ければ、後2作くらいはトム主演で安泰だと思います。

難しい事は一切なし、昔懐かしい派手で楽しいお正月娯楽大作です。絶対ご満足いただけると思いますので、どうぞ年末年始にご覧下さいませ。


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