ケイケイの映画日記
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いや〜、往生しまっせ!27日はシネマートで原田芳雄追悼作の「野良猫ロック 暴走集団」と未公開の「新世界」を観て、二時間のインターバルを置いて、二時半からこの作品を観るはずでした。が!「野良猫ロック」鑑賞後昼食を取り、ちんたら買い物しながらなんばTOHOに着いたのが1時35分頃。長蛇の列に並びながら、見上げると2時半ソールドアウト!仕方ないので4時半に変更するか・・・と思っていたら、順番が後3人と言うところで、またもやソールドアウト!な、なんで???この映画、そんなに評判なん?時計を見ると1時50分。ダッシュで列を抜けて梅田へ向かい、「未来を生きる君たちへ」の2時20分に何とか間に合うと言う、綱渡りでした。そして翌28日、夫と出かける予定でしたが、「しんどいから止める」というので、「今日も映画行ってもいい?」聞くとOKが出ました!(多分すごい嬉しそうな顔していたと思う)。雪辱のため12時過ぎに到着、残席2つで何とか2時半ゲット!作品はソールドアウト続出も納得の面白さでした。
高校教師のジョシュ(パトリック・ウィルソン)は、妻ルネ(ローズ・バーン)と三人の子供たちと幸せに暮らしていました。しかし新居に移ってきてから、怪奇現象に悩まされ、ついには長男ドルトンがはしごから落ちたショックから、昏睡状態に陥り目覚めなくなります。家に恐ろしいものが取り付いているというルネの訴えに、家族は新しい家に引っ越すことに。しかし止まない怪奇現象。ルネを信じるジョシュの母(バーバラ・ハーシー)は、夫婦に霊媒師のエリース(リン・シェイ)を紹介します。
「SAW」シリーズ一作目のジェームズ・ワン監督、脚本リー・ワネル(本作でもゴーストバスター役で出演)の作品。「SAW」シリーズは、たくさん作られていますが、ワン監督ワネル脚本は、最初だけです。
「ポルターガイスト」+「エクソシスト」+ちょこっと「ゴーストバスターズ」と言う趣です。オープニングから、BGMの調べと音響の強弱の使い方、禍々しく不気味な絵面など、とっても懐かしい!タッチがクラシックで、何とも言えず郷愁を誘われます。血みどろもいいんですが、私はこういう王道ホラーが観たかったの!
大きな家の気持ち悪さが、きちんと出ています。あんな家、夜中怖くて子供が一人でトイレに行けようか?いやいや、大人だって怖いぞ。西洋って幼児はおろか、赤ちゃんも一人で寝かせるでしょ?私は怖くて出来ません。その辺の心理的な怖さや、大きな家=不気味な家の撮り方が上手いです。
ジョシュとルネを、夫と妻、父と母と、各々の時の立場の違いを浮き上がらせながら、結束の強まる家庭の愛を描いているところが上手いです。至るところで伏線を張っており、これは伏線だよなぁ〜とバレバレなのが、ちょっと甘いかな?もう少し上手くオブラートにくるんで欲しかったですが、作りが端正で清潔で好感が持てるので、まぁいいかな?
ドルトンの昏睡の原因にひとひねりあり、これは初めて観たかな?その後の展開は王道ですが、繋がりは悪くありません。佳境に入ってのシーンもそれなりにドキドキさせるし、マネキン人形のような人々のシーンは、モダンでクラシックな趣があり、とても気に入りました。
佳境のシーンがいやにあっさり終わるなぁと、思っていたんですよ。でも家族愛がひしひし感じられて、まぁええかと思っていたのですが。ラストのドンデン返しまで王道でした。すんごい気に行ってたのに、このせいで気分は星一つ減点。ものすごく蛇足な気がしました。
何故ってね、ウィルソンとバーンが、とっても普通の良き夫婦を好演してたんですよ。ウィルソンは大味なれど誠意と優しさに溢れる持ち味があり、今回の役柄と絶妙にリンク。バーンも綺麗で優しい妻ぶりなのですが、子供三人の所帯やつれ感もきちんと出していたし、何より最後には夫を頼りつつ、一心に支える姿が、とても好感が持てました。あぁそれなのに・・・。
不審者の気配に、「君はここにいろ」と遮って、自分で一人で行くジョシュの姿に、あぁうちも昔はそうだったなと思いました。危険な時は夫一人で向かって、長男に「お母さんと弟たちを頼むぞ」と言ってたっけ。今は夫より息子三人が格段に体格が良くなって頼り甲斐もあり、すっかり忘れておりました。だから私はジョシュの手柄のまま終わらせたかったのかなぁ〜。う〜ん、皆さんの感想を求む!
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