ケイケイの映画日記
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「プラネット・テラー in グラインドハウス」の予告編の時流れたこの作品のフェイク予告編が大評判で、無事公開まで辿りついた作品。本編制作の話を聞いた時、喜んで絶対観るぞ!と思った女性は、全国で100人くらいはいたであろうと思いますが、ワタクシもその一人。何故100人くらいかというと、この手の作品は圧倒的に男性が好むもの。劇場も平日昼なのに超満員で、場内私以外に女性はたった一人と言う状況が物語っております。監督は主演のトレホの従兄、ロバート・ロドリゲス。
マチェーテ(ダニー・トレホ)はメキシコからの不法移民。今はテキサスに住んでいます。謎の男ブース(ジェフ・フェイヒー)から高額な報酬を提示され、不法移民弾圧を掲げる悪徳議員マクラフリン(ロバート・デ・ニーロ)を狙撃するよう頼まれます。引き受けたマチェーテは、移動トラックでタコスを売りながら秘かに移民を助けるルース(ミシェル・ロドリゲス)に報酬を全額渡します。しかし、これには裏があり・・・。
B級魂炸裂で作っている割には、つーか、主演がトレホなのに脇が異常に豪華です。上記の他、ジェシカ・アルバ、リンジー・ローハン、ドン・ジョンソンにB級の帝王セガールまで!
出だしのB級ムードプンプンのオープニングから、血生臭くも笑える殺戮シーン、車やバイク、素手を駆使してのアクションシーン、綺麗なオネーちゃんたちのお色気シーンもふんだんに盛り込まれて見せてくれます。
だいたいトレホが主演と言う時点で勝ったも同然。この人くらい、一度観たら忘れられない俳優はいませんよ。いつもほんの脇役ですが、もっと観たいと思っていた映画ファンはたくさんいるはず。超コワモテの風貌で、今回もブ男を連発されますが、何故か若くてピチピチのオネーチャンたちと乳くりあっても、全然違和感なし。私は50代半ばくらいかと思っていたら、もう66歳なんだって。年食うと美醜を超えたもんがなきゃ、若い子はオトセマセン。衰えを知らぬ♂のフェロモン全開には、ただただ脱帽。
筋は取り合えずあるんですが、別になくても大丈夫みたいな。ワンシーンワンシーンの盛り上げ方というか、演出の仕方をお楽しみ下さいと言う感じでしょうか?意外な刃物の利用法、教会での銃撃戦、ロープ代わりの人間の腸(ワタクシはこれで爆笑)、尼僧姿でマシンガンをぶっ放すモンド風味のローハンなどなど、来るぞ来るぞと思っていると、かゆい所に手が届く、至れり尽くせりの演出でした。
女性陣の中では、ロドリゲスが一番素敵。彼女、綺麗だとかセクシーだとかは感じた事がなかったんですが、今回は本当に超セクシーでおまけに強い!使い道が限定されていた感のある女優さんですが、色々使い出が立証されたんじゃないかな?一瞬フルヌードを見せたアルバは、何故見せたのかが謎。リンジーは壊れたジャンキー娘と言う、セルフパロディを演じていました。おっぱいもいっぱい見せてたけど、やっぱり賞味期限切れかな?偉いのはデ・ニーロ。すっごく楽しんでやっていたのがわかりました。
面白かった。面白かったんですけど〜、う〜ん、ちょっと物足りないかな?正直R18というので、もっと映像的にエログロバイオレンスが炸裂していると思っていました。劇中近親相姦願望が出て来たので、多分それでR18になったんでしょうね。私的にはR12で充分かと。
それと私はロドリゲス好きなんですが、今回はちと小賢しく感じたのは私だけ?好きな事をいっぱい盛り込んでみました!ではなく、ここにこれを入れたら、観客は喜ぶだろうという「計算」が透けていたように感じます。何と言うか、B級映画に対する心底の愛が感じられないんだなぁ。プレイボーイがどの女性にも「愛しているよ」と囁くような感じです。この手の映画は作り手もウハウハしてくれなくちゃ、こっちもバカになれません。これは私が期待し過ぎたせいかな?でも面白いことは面白いので、どうぞご覧になって下さい。
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