ケイケイの映画日記
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2010年05月01日(土) |
「タイタンの闘い」(2D字幕版) |
公開早々の4/24に観ました。今日(5/2)も「クロッシング」観て、その前には「プレシャス」観て、本来なら感想飛ばしてもいいくらいの作品なんですが、私のマッツ・ミケルセンが出演しているので、やっぱり書く事にします。まぁこんな一見後ろ向きな評価なんですが、マッツが思いの外たくさん出ていて、それも大層カッコ良かったので、それだけで私的には大満足の作品でーす。画像向かって右ね(ハ〜ト)。
神と人間が共存していた太古の時代。神ゼウス(リーアム・ニーソン)の息子で半神でありながら、人間の子として育てられたベルセウス(サム・ワーシントン)は、暴虐の限りを尽くすゼウスの兄ハデス(レイフ・ファインズ)倒すため、王からの使徒であるドラコ(マッツ・ミケルセン)たちと旅だちます。
予定調和で進み、あのシーンこのシーン既視感いっぱいの作品。でもこれがつまらんかとゆーと、さにあらず。結構面白いです。画面の作りがしっかりしている事もありますが、一番の勝因は華のある実力派俳優(それも美中年)をいっぱい集めていて、主演の若いワーシントンを支えていることです。その中に私のマッツもいるわけで(おほほほほほ)。内面の掘り下げなんかほったらかしで映画が進む中、さすがは皆さんキャリアが豊富なので、きちんと表面だけでどういう心の葛藤があるかまで感じさせてくれ、腕のある役者はやっぱり違うわいと、感心しきりです。
だいたいこの神々なんですが、女はレイプするわ、主権をめぐって骨肉の争いはするわ、自分達の傲慢なプライドで人間に制裁を加えるわで、有難味もへったくれもない神々です。正しい神(そーとも思えんが設定上はそう)リーアム・ゼウスは純白の衣装でキラキララメ光線を放ち、おでこを半分くらいハゲさせたレイフ・ハデスは邪悪な神で怪演と、もうこの辺で映画好きはウハウハするこ請け合いです。特にレイフは楽しそうだったなぁ。「ハリポタ」シリーズでもヴォルデモードを演じているし、こういう役が好きなんですね。ビートたけしが世界の北野になっても、かぶりもんを止めないのといっしょなのかも?好感度アップ!
そしてそして、一番私が嬉しかったのは、こんなイケメン美中年俳優目白押しの中で、マッツが一番カッコ良かったこと!予告編では薄汚かったので、あんまり期待していませんでしたが、それは勇敢に闘った証だったのですじゃ。今回髭も白く、若干老けこんだ印象はありましたが、立派な体躯を生かすマッチョな役でクリーチャー相手に大活躍。マッツの闘う男ぶりに魅了されました。カメレオン俳優ではないのですが、役柄で年齢が10歳以上幅があるように感じるのはザラ、顔も超ハンサムに見えたりフランケンシュタインみたいに見えたり、マッチョだったりエレガントだったりと、変幻自在なのも魅力です。
普段の画像なんか観ると、全然ファッションには無頓着みたいですが、これは2007年に「H&M」の公式モデルになった時のもんらしいです。実は今回夫といっしょに観たので、「この人が私が一番今好きな男優やねん!」と、言うと、「そうか。中々渋いええ役者やと思って観てたんや」と、評判も上々で嬉しかったです。なんかもうね、父親に恋人を始めて紹介する気分。「シャネル&ストラヴィンスキー」のイゴール役なら、「お前はまた、何をこんな辛気臭い男を・・・」と言われる事必死なので、この作品で良かったです。
で、主役のワーシントンなんですが、可もなく不可もなく。思えば「T4」も「アバター」も、大作の主役級ながら、役柄はほとんど人間もどき。今回も半分神様と、真っ当な人間役は観た事がありません。今回も無難にこなしてはいますが、大味な大作でもきちんと結果を出すベテラン陣に比べると、存在感の薄さは否めません。次は現代もののアクションかドラマで、目先を変えた方がいいかも?女優陣はアンドロメダ役のアレクサ・タヴァロスが、慈悲深い聖女的な王女には全然見えず、ミスキャスト。ベルセウスの守護神役イオのジェマ・アータートンは、神秘的で美しく、良かったです。
クラーケンなどクリーチャーも迫力あり、観ている間退屈をすることはありません。怪獣とイケメン中年がお好きな方には、特にお勧め致します。
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